【中日】阿波野コーチの「半分、青い。」ベースで鈴木博、剛球復活!

スポーツ報知
阿波野投手コーチが作った「半分、青い。」ホームベース

 トレンディー・ドラマならぬ“朝ドラ特訓”で若手投手のやる気アップだ。中日の阿波野秀幸投手コーチ(54)が8日、沖縄・北谷秋季キャンプのブルペンに、捕手から見て右半分が青いテープで覆われたホームベースを持って現れ、従来のベースの位置に置いた。

 名づけて「半分、青い。」ベース。奇妙な見た目に鈴木博志投手(21)は「わろてんか」といった顔つきだったが、かつてのトレンディー・エースの「ボール1個分甘いとか、少しシュート回転しているとかにこだわらず、内角(右打者なら白)と外角(青)の2分割だけで投げろ」という説明に納得。うなるような剛速球をシンプルに投げ続けていた。

 阿波野コーチは「(鈴木博は)どちらかというと1球のミスを考えすぎるタイプ。勝負の中で多少の失敗はありますから」と、ミスを引きずらず、開き直って投げるべきと力説した。鈴木博も「すごく分かりやすかった。せっかくいい球を持っているんだから、細かいコースを狙わず、だいたいでいい。ストライクゾーンに力強く投げろということでした」と「おひさま」のような笑顔に変わった。

 ルーキーイヤーの今季、セットアッパーから抑えまで任されたが「なつぞら」の季節から失速した。「もともと何も考えなくても、捕手が構えたところに投げられていたんですが、(シーズン終盤は)『コースいっぱいを狙おう』と考え出すと、今まで取れていたストライクも取れなくなった。(「半分、青い。」ベースのおかげで)何も考えずに腕を振ることができました」。アイデアグッズのおかげで「ひよっこ」返上は近いぞ、もう「あまちゃん」じゃないぞ、と手応えを得た。

 与田剛監督(52)も「選手が食いつくというか『へえ』と興味を持ってもらうことが大事。同じことをやらせるにしても角度を変えることで、鮮度や興味が出てくる」と亜大の先輩の指導法に「まんぷく」あるいは「ごちそうさん」といった表情。「ちゅらさん」の島で期待の右腕に「あさが来た」。

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