【ロッテ】ドラ4山口、球団から落合博満氏以来の本塁打王目指す「一歩でも近づきたい」

スポーツ報知
好きなチョコパイなどロッテのお菓子に囲まれ笑顔の山口(カメラ・遠藤 洋之)

 ロッテのドラフト4位指名を受けた秋田・明桜高の山口航輝投手(18)が14日、秋田市内で入団交渉を行い、契約金4000万円、年俸560万円で正式契約を結んだ。秋田での3年間で成長を遂げた山口は、まずは外野手でレギュラー取りに挑戦。プロでの目標を「ホームラン王」と宣言し、ロッテでは秋田・男鹿市出身の落合博満氏(64)が1986年に達成して以来の快挙を目指す。

 夢のプロ野球選手となる契約書にサインを済ませ、ロッテの帽子とユニホームを身にまとった山口は満面の笑みを見せた。今季のチームで最も速い入団契約に「改めてプロ野球選手になったんだなと実感した。早くチームに貢献できる選手になって、将来はホームラン王を目指したい」と気持ちを新たにした。

 待望の長距離砲だ。今季、チーム全体の本塁打数は、12球団で最も少ない78本。高校通算25本ながら130メートル級の大飛球も飛ばす山口は、貴重な戦力になり得る存在だ。永野吉成チーフスカウト(50)は、昨年ドラフト1位の安田尚憲内野手(19)、今年1位の藤原恭大外野手(18)=大阪桐蔭高=と同様に「30本塁打も期待できる。いきのいい若手もそろっているのでワクワクする」と、将来の主軸として大きな期待を寄せた。

 ロッテの本塁打王といえば、秋田工出身で82、85、86年と3度三冠王に輝いた落合。大阪から秋田・明桜高に進んだ山口にとっても憧れの存在だ。ロッテからは、その落合を最後に本塁打王が誕生しておらず、阪神(86年のランディ・バース)とともに最も同タイトルから遠ざかっている。「すべてにおいて、すごい選手。一歩でも近づけるように頑張っていきたい」と力を込めた。

 投手との二刀流の気持ちもある。2年時には146キロを記録した速球派で、指名あいさつの際は「投手としても挑戦したい」と語ったが、昨夏の秋田大会で亜脱臼した右肩は100%には戻っておらず「まずは外野手。打者としてチャレンジしたい」と決意。持ち前のフルスイングで、日本を代表するスラッガーになってみせる。

(遠藤 洋之)

 〇…入団契約には大阪在住の父・義和さん(48)、母・恵美子さん(48)も同席。小学1年から野球を始めた山口を応援してきた義和さんは「小さい頃から帽子にはプロ野球選手と書いていた。夢がかなってうれしい」と目を細めた。夏の秋田大会は仕事を休んで大阪から応援に駆けつけていた義和さんは、42歳まで現役を続けたロッテ・井口資仁監督(43)を引き合いに出し「監督のように息の長い選手になってほしい」とエールを送った。

 ◆山口 航輝(やまぐち・こうき)2000年8月18日、大阪市生まれ。18歳。明桜高3年。大阪・加美北小1年から平野エンゼルスで野球を始める。加美中時代はを輩出した「ナガセボーイズ」でプレー。16年に明桜高に進学し、1年夏からベンチ入り。昨夏は背番号11で甲子園に出場。今夏は決勝で金足農に敗退。目標の選手は大谷翔平(エンゼルス)。高校通算25本塁打。181センチ、85キロ。右投右打。家族は両親。

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