【阪神】矢野監督、福留、糸井もレギュラー完全白紙「競争楽しみ」

　阪神・矢野燿大監督（４９）が１９日、来季のレギュラーを“完全白紙”にする方針を明かした。１８日に終えた高知・安芸での秋季キャンプでは若手の成長を実感。すでにメッセンジャーを除く先発陣へ命じていた生存競争を、野手全体にも発令した。

　「来年、本当に競争が楽しみやねん」と軽快に関西弁で切り出した矢野監督は、ほぼ“聖域状態”だった福留、糸井の外野２枠にメスを入れた。「理想はやっぱり競争の形。ベテランにとっても刺激になる。孝介、嘉男にしても今は決めない方がいいと思う」。捕手、内野も加えて全ポジションが横一線。ただ、あくまで現時点の構想で「実績と結果は認めるし、尊重する。一番（レギュラーに）近いところにいる」と２人に配慮も付け加えた。

　チームの生え抜きでは鳥谷が遊撃復帰を希望し、二塁候補の上本はＦＡ権を行使せずに残留を決めた。最下位からの巻き返しへ「来年のスタメン予想してよ。俺も分からない」と指揮官自身が胸を躍らせるサバイバルの行方。激しさを増すほど視界は広がる。