【ロッテ】FA宣言の丸との初交渉に手応え「千葉愛」感じた

スポーツ報知
広島から国内FA宣言した丸佳浩外野手

 ロッテは22日、広島から国内FA宣言した丸佳浩外野手(29)と都内のホテルで初交渉を行った。

 6年30億円級の超大型契約と将来の監督手形などを用意しているロッテは、井口監督が自ら出馬。成績面だけでなくチームの精神的支柱、さらには地域密着の象徴としての期待をアピールした。千葉・勝浦市出身の丸からも練習環境などについての質問があり、球団側は「千葉への愛を感じた」と手応えのよさを強調した。

 この日午前に非公開で行われた初交渉には、丸と代理人、ロッテ側は山室球団社長、林球団本部長、井口監督らが出席。会場は13年オフに西武からFAで獲得した涌井との初交渉と同じホテルを選ぶなど本気度MAXのロッテは、約40分間にわたって猛アタックをかけた。

 交渉後、ZOZOマリンで取材に応じた山室社長、林本部長によると、ロッテ側は出来高を含め6年最大30億円を超えるとみられる金銭面や、将来の監督手形を含めた契約条件を提示し、〈1〉走攻守すべての成績でチームを牽引(けんいん)してほしい〈2〉若い選手が多いチームの精神的支柱になってほしい〈3〉千葉県出身選手として地域密着に貢献してほしい―との強い期待をアピールした。

 特に井口監督は、09年にメジャーからロッテに移籍した自身の経験をふまえ〈2〉のリーダーとしての役割について熱く語りかけた。丸からは、オフ期間にZOZOマリンなどの施設がどの程度使えるかといった野球に関する質問だけでなく、子どもの教育や選手・家族の住環境などについて質問があったという。

 初対面を終えた両首脳は「非常に謙虚な人」(山室社長)、「野球に対してまっすぐな気持ちを持った人物」(林本部長)と、ホレ直した様子。地元・千葉に関するやりとりもあり「千葉への愛? 感じましたね、すごく」(林本部長)と手応えを強調。また、井口監督も球団を通じたコメントで「直接会って話をして、優勝するための力になってほしいという思いが強くなりました」と、改めてラブコールを送った。

 今後は丸側からの反応待ち。林本部長は「(条件面など)オーダーがあれば、考えられるものは考えると伝えてある」と、さらなる条件アップまで示唆。獲得への強い意欲をのぞかせた。

 ロッテと交渉を終えた丸は移動後、広島駅で取材に応じ、率直な感想を口にした。「ぜひ、来てほしいというお話をいただいた。今思っていること、疑問に感じていることは聞けた。(誠意は)当然感じた」。7日のFA宣言後、初となる他球団との交渉に納得の表情を浮かべた。

 井口監督からも熱烈アタックを受け「いろいろと言っていただいた」と感謝を述べた。近日中に同じく獲得に乗り出している巨人と交渉する見込みだが「近いうちに。(場所や日時は)調整中」と話すにとどめた。広島からは4年総額17億円の提示を受け、他球団との交渉を前に19日に再交渉。宣言残留も選択肢に入れる。23日にはマツダスタジアムで開催されるファン感謝デーに参加予定だ。

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