【中日】小笠原、ロング交渉も上積みなく現状維持「開幕投手に照準でパンク」

スポーツ報知
現状維持でサインし、浮かない表情の中日・小笠原

 中日の小笠原慎之介投手(21)が24日、ナゴヤ球場に隣接する選手寮で契約更改交渉に臨み、現状維持の2100万円でサインした。

 持ち時間(30分)の倍を費やした約1時間のロングラン交渉を終え、左腕の表情には深い疲労が張りついていた。事前提示から上積みなし。「開幕投手や勝ち星に恵まれなかった点を評価してもらいたかったのですが。開幕投手に照準を合わせてパンクしてしまった部分もあったので…」。言葉通り、3年目の今季は初めて開幕投手を務め、シーズン序盤はクオリティー・スタート(QS=先発6投球回以上、3自責点以下)を達成しても打線の援護がなく黒星を喫することが多かった。「QSもだいぶアピールしましたが、(西山球団)代表と自分の話している趣旨が違った」と白旗を揚げた。

 7月28日の巨人戦(東京ドーム)で東海大相模高の先輩・菅野に投げ勝ってプロ初完封勝利を飾った。だが8月に2試合連続で5回4失点で降板して今季2度目の2軍落ち。左肘の不調が原因で、そのまま再昇格することなくシーズンを終えた。17試合で5勝6敗、防御率4.11という成績が残った。

 高橋や福田ら、規定打席に達した野手は大幅な増給を勝ち取っているが、自身は厳冬に襲われた。「(規定投球回?)遠回しに『1年投げないと上がりません』と(西山球団代表に)言われました。『年間を通して投げられてない』でマイナス評価でした」と来季は143投球回を投げ抜くと誓った。

 9月には2度目の左肘遊離軟骨除去手術を受けて秋季キャンプは別メニューで過ごした。来週にはキャッチボールを再開する見込み。「間に合うのであれば(来季も)開幕投手をやりたいですが、まずは自分の体を見つめ直したい。(勝ち星が)倍、3倍と増やせるように、この時期から(厳し練習を)やっていきたい」。4年目の来季こそ一皮むける。

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