【広島】丸、史上10度目2年連続MVP…FA決断は「まだ」

スポーツ報知
最優秀選手賞を受賞した丸佳浩(左)と山川穂高は笑顔で額縁を掲げる(カメラ・酒井 悠一)

◆NPB AWARDS 2018 supported by リポビタンD(27日・グランドプリンスホテル新高輪)

 広島・丸佳浩外野手(29)が球団史上初となる2年連続2度目のセ・リーグ最優秀選手(MVP)に輝いた。セで2年連続受賞は藤田元司、王貞治、ラミレス(いずれも巨人)以来4人目(王は4度)。パ・リーグは西武・山川穂高内野手(27)がMVPを初受賞した。

 渦中のFA戦士が、日本球界のレジェンドたちに並ぶ金字塔を打ち立てた。丸は08、09年の巨人・ラミレス以来、史上10人目、球団では初の2年連続MVPを受賞した。「大変光栄に思います。ご指導いただいている監督を始め、コーチ、スタッフ、チームメート、家族に支えられた。驚いているというか、ビックリした気持ちです」。2位以下の得票を大きく引き離す文句なしの受賞だった。

 今季は打率3割6厘、39本塁打、97打点と圧倒的な数字をマークし、4割6分8厘で最高出塁率のタイトルも獲得。だが、本人の頭にあるのは右太もも裏痛で離脱した4月下旬の故障だった。「数字だけを見ればいいけど、1か月ほど離脱したので悔いも残った。来年はけがをせずに1年間やった上でまた賞を取ることができたらいい」。125試合にとどまった出場数を嘆き、来季のフル出場を誓った。

 現在は国内FA権を行使中で、すでに巨人、ロッテと交渉のテーブルに着いた。この日は「決断はまだか?」と問われると「はい」と話すにとどめ、進展がないことを強調した。宣言残留を認める広島も含めた3球団の中から、近日中にも来季の所属先を決める。

 3年連続のMVP受賞となれば、阪急・山田、オリックス・イチローに次ぐ史上3人目の快挙となる。「来季もなかなかこういう賞を取るのは難しいと思いますが、またこの場に立てるように頑張りたい」。どのユニホームを着ても、頂を目指す丸の向上心に変わりはない。(表 洋介)

野球

×