【阪神】川藤幸三ＯＢ会長、大型補強の巨人を口撃「よその訳の分からん球団が相も変わらず…」

　阪神は１日、大阪市内のホテルでＯＢ総会を開き、川藤幸三ＯＢ会長（６９）が大型補強に成功した巨人に敵意をむき出しにした。懇親会のあいさつに立つと「一つだけ注文があります。社長、焦らんでください」と、列席していた揚塩球団社長に向かって野太い声を響かせ、ライバルとは１８０度違う育成路線を求めた。

　オフの補強戦線では丸、炭谷、中島にビヤヌエバと、東の方から威勢のいいニュースがいくつも飛び込んできた。黙っていられないのが“虎の春団治”。「よその訳の分からん球団が相も変わらず、ああいった補強をしていますが、今こそ逆にドシッと腰を据えて将来のタイガースの礎を矢野監督の下でつくっていただければとＯＢ会は思っています」と、生え抜きを育てて、常勝チームをつくることをフロントに要望した。

　今季は７年連続で巨人に負け越し、１７年ぶりの最下位に沈んだ。だからこそ「やりたい放題できるはず。生え抜きのエースと生え抜きの４番を育てるのが基本。フロントがバタバタと周りの空気で右往左往しないで、任命した監督にでっかいチームづくりを」と現場、フロントともに目先の勝利にとらわれない戦いを望んだ。

　矢野監督も名物ＯＢ会長のあいさつを聞き、うなずいた。「ジャイアンツにはジャイアンツの使命がある。プロとしてのやっていくべき道をやってると思う。ウチは同じようにできないし、ウチにはウチのやり方がある」。巨人のチームづくりに理解を示しながらも、育成に励むことを誓った。（島尾　浩一郎）