【ソフトバンク】自由契約の摂津正、オファーなく現役引退

スポーツ報知
摂津正

 ソフトバンクを自由契約となった摂津正投手(36)が現役引退することが30日、分かった。球団幹部によると、この日までに球団に連絡があった。

 3年契約最終年の今季は2勝4敗、防御率5・16で、来季構想外となった。合同トライアウトは受けず、福岡県内で練習して、他球団からのオファーを待ったが、かなわなかった。引退会見など今後については、年明けに球団と話し合う。

 摂津は08年ドラフト5位で入団。26歳とプロ入りが遅く「太く生きたい」と1年目から奮闘。09年に新人王。最優秀中継ぎ投手は09年から2年連続で獲得した。11年に先発転向し、12年は17勝5敗で最多勝と最優秀投手(勝率1位)、沢村賞に輝いた。

 16年以降は勤続疲労や若手の台頭で、3年連続で7試合登板にとどまった。それでも黙々とファームで練習する姿は、若手の手本だった。普段は寡黙だが、今年5月22日の西武戦(ヤフオクD)で2年ぶりに勝利し「(ファンの)声援がありがたかった」とお立ち台で涙する熱い一面も持っていた。12年から5年連続で開幕投手を務めるなど、エースとしてホークスを支えた右腕が、現役生活に終止符を打った。

 ◆摂津 正(せっつ・ただし)1982年6月1日、秋田県生まれ。36歳。秋田経法大付高(現・明桜高)からJR東日本東北を経て08年ドラフト5位でソフトバンク入団。09年から2年連続で最優秀中継ぎ投手、11年の先発転向後は、5年連続で2ケタ勝利をマーク。通算282試合で79勝49敗73ホールド1セーブ、防御率2・98。13年WBC日本代表。181センチ、93キロ。右投右打。既婚。

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