【中日】与田監督が「脱星野流」を宣言 楽天コーチ時代に「ご本人からダメ出しされた」

スポーツ報知
名古屋市で行われた年賀式で握手をする白井文吾オーナーと与田監督(右)

 中日、阪神、楽天で監督を務めた故・星野仙一氏(享年70)=前楽天球団副会長=の一周忌となった4日、3球団のオーナー、監督らが弔いの決意を新たにした。中日は与田剛監督(53)が「脱星野流」を宣言した。

 中日・与田監督は名古屋市内のホテルで行われた球団の年賀式で「脱星野流」を宣言した。新監督としての仕事始めが現役時代に師事した闘将の一周忌に重なり、「(楽天のコーチ時代に)星野流でやろうかと思ったら、ご本人からダメ出しされた」と回顧した。

 中日での選手、監督時代は闘争心むき出しで敵チームに立ち向かった星野さん。自軍の選手に対する基本姿勢も同じで、与田監督は「怒られたイメージしかない」と現役時代を振り返った。しかし意外な忠告を受けたのは、楽天の投手コーチに就いた15年オフ。星野さんの「遠慮なくいけ」とのゲキに「じゃあ星野流でいいですか?」と返したところ、「そりゃいかん」と制止されたと明かした。

 与田監督は「昔の人が説明しなかった訳ではないけど、説明する前に(鉄拳など)色んなところが動いていた。今は言葉できちんと説明してあげることが大事」と解釈。鉄拳やスパルタより、選手と対話する大切さを説いた。日本シリーズで山井、岩瀬が無安打無得点リレーを演じ、現時点で球団最後の日本一に輝いたのは07年の亥(い)年。新指揮官は「優しい闘将」を旗印に、12年ぶりの日本一を目指す。(長尾 隆広)

野球

×