【楽天】由規、支配下勝ち取る 育成16人で枠4つ 平石監督「とにかく焦らずに」

スポーツ報知
練習場を引き揚げる前に、平石監督(左)と談笑する由規(カメラ・大好 敦)

 楽天が今季、育成選手用の“下克上枠”を設けることが9日、明らかになった。現時点での支配下選手は66人で、70人を上限とする枠は4つ空いている。安部井寛チーム統括本部長(44)は同日、基本的に2月の春季キャンプまで、新たな外国人選手を獲得しない意向を示唆。残った枠で複数の育成選手を昇格させる方針を示した。支配下争いを活性化させる狙いがあり、同本部長はヤクルトを退団し育成契約で入団した由規投手(29)らの奮起を期待した。この日、楽天生命パークでは新人合同自主トレがスタート。新人10選手が汗を流した。

 勢いよく新人がグラウンドを駆け回る姿を見守りながら、安部井チーム統括本部長はリハビリを続ける由規ら育成選手たちにも熱い視線を送った。同本部長は「現時点で支配下の枠が4つ空いていますが、支配下争いを活性化させる狙いがある」と明言。複数の“下克上選手”の出現を期待した。

 今季、楽天の育成選手は16人。中でも特別な期待をかけるのがプロ12年目の由規だ。同本部長は「(由規は)うちでなんとかできるんじゃないかと思ったから獲得した」と明かす。選手の体調を管理するコンディショニング部の責任者も務める安部井本部長は「総力を挙げて、リハビリなども含めて協力したい」。復活までの道のりを全力でサポートする構えだ。

 由規は昨年6月に右肩痛を発症。この日もキャッチボールなどで汗は流したが、万全にはほど遠い。平石洋介監督(38)は練習を終えた右腕へ「とにかく焦らずに」と声をかけた。由規も「こういう状況でもそういった言葉をかけてもらえる。その期待に応えたい」と言葉に力を込めた。生まれ育った宮城で再び力を蓄え、育成から1軍まで駆け上がる。(高橋 宏磁)

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