【日本ハム】吉田輝星、実戦デビューは2・16紅白戦 清宮との対戦熱望

スポーツ報知
新人合同自主トレ初日を終え、ファンとハイタッチをしながら引き揚げる吉田輝(カメラ・中島 傑)

 日本ハムの新人合同自主トレが9日、千葉・鎌ケ谷の2軍施設でスタートした。ドラフト1位・吉田輝星投手(17)=金足農=について、栗山英樹監督(57)は春季キャンプ中の2月16日に沖縄・国頭で行う紅白戦で実戦デビューさせることを明言。輝星はデビュー戦へ向け「清宮さんと対戦したい」と、1学年上のスラッガーとの対決を熱望した。また、輝星はキャンプは2軍スタートが濃厚となった。

 グラウンドを吹き抜ける寒風を、輝星が投じた白球が切り裂いた。新人合同自主トレ初日。キャッチボールではドラフト5位・柿木蓮投手(18)=大阪桐蔭高=のグラブに、糸を引くような直球が次々と収まった。「すごく充実した練習ができた。いい調子が続いていると思います」。約5時間半の初練習を満足げに振り返った。

 注目の“デビュー戦”が内定した。栗山監督は練習の合間、新人8選手に約2分間の訓示を行い、2月16日に行う紅白戦について「そこをしっかり目指してくれ」と要望した。輝星のキャッチボールの様子には「彼らしさを最初から出せるところまで持ってきて、このオフに意識してやってきたんだな」と状態の良さを認め、紅白戦の登板を「もちろん」と明言した。

 明確な目標が定まり、輝星の闘志が燃え上がった。紅白戦へ向けて右腕は「清宮さんと対戦したいと思います」と高卒1年目で7本塁打を放った先輩との対戦を熱望。「マウンドに上がったら1年目とか関係ない。いつも通りの強気の投球を見せたい。自分の投球ができれば評価してもらえるのかな」と目をぎらつかせた。

 この日、集まった報道陣は34社83人。平日にもかかわらず、ファンは17年のドラフト1位・清宮の初日を上回る700人が集まった。予想以上の熱烈歓迎に、昨夏の甲子園のスターも「ファンの方がたくさんいたのでビックリした」と苦笑いした。この日はスタッフ会議も行われ、輝星のキャンプ振り分けについて指揮官は「もう少し様子を見ながら」としたが、沖縄・国頭での2軍スタートが濃厚。実戦デビューへ向けて、まずはじっくりと調整を進めることになりそうだ。

 プロ入り用に新調したオレンジ色のグラブには、座右の銘である「人生、前から」と刺しゅうを施した。「シーズン序盤からでも(1軍に)入れるように準備していきたい」と早くも紅白戦の先を見据えた右腕。明確な目標を得て、輝星のプロ人生が幕を開けた。(小島 和之)

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