【広島】ドラ6正随が“ピラニア男”襲名

スポーツ報知
咬合力を測定する正随。破格の数値を叩き出した

 広島のドラフト6位・正随(しょうずい)優弥外野手(22)=亜大=が16日、新たな“ピラニア男”を襲名した。新人8選手が広島市内で歯科健診を受け、かむ力を示す咬合(こうごう)力が1616ニュートン(N)をマーク。屈強な歯の力で1軍戦線に食らいつく意気込みを示した。

 測定機器にガブッとかぶりつくと、担当の歯科医が首をひねる。「機械のミスだろう」と4度も測り直したが、その都度、数値が跳ね上がった。示した値は成人男性の平均値600~700Nのおよそ2.5倍。15年に塹江が1385N、13年に美間(現ソフトバンク)が1290Nで「ピラニア男」と恐れられたが、正随は歯牙にもかけなかった。チームが歯科健診を始めてからの約四半世紀でNO1。「2019年の初ピラニアということでうれしい」。意味は分からないが、歯にきぬ着せぬ言葉で胸を張った。

 「アメでも氷でもなめてられない。すぐかんじゃうんです」。就寝時にマウスピースを装着するなど歯のケアに熱心で「いずれホワイトニングもやりたい」と白い歯を見せた。マツダスタジアムから徒歩圏内の広島市南区出身で、祖父の三原卓三氏も元広島外野手。鯉の申し子が人間離れしたパワーを武器に、外野競争に参戦する。(田中 昌宏)

 ◆咬合力 歯列全体にかかる咬合力の総和で、かむ力を数値化したもの。単位の1ニュートン(N)は、1キロの質量をもつ物体に1メートル毎秒毎秒の加速度を生じさせる力を示す。地球上で質量1キロの物体の重量は約9.81Nのため、正随のかむ力は約165キロに相当。ピラニアの咬合力は320Nだが、体格や体重を比較すれば、ホオジロザメやアリゲーターよりも強いとされる。

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