【日本ハム】ドラ3・生田目、同郷“稀勢の里魂”で開幕1軍だ

スポーツ報知
初めてのブルペンで気合の入った投球を見せた日本ハム・生田目(カメラ・川口 浩)

 日本ハムのドラフト3位・生田目(なばため)翼投手(23)=日本通運=が同郷の“稀勢の里魂”で下克上を狙う。17日、千葉・鎌ケ谷の2軍施設でプロ入り後初のブルペン入り。16日に引退した大相撲の横綱・稀勢の里は同じ茨城県出身。17日に発表された春季キャンプメンバーでは2軍スタートが決定したが、目標とする開幕1軍入りへ、沖縄で力を磨く覚悟を明かした。

 糸を引く様なストレートが、生田目の指先から放たれた。ノーワインドアップから捕手を立たせたまま。捕手から返球されるとすぐに、次のモーションに入る早いテンポ。約5分で25球を投げ終えた。「今年はまだ投げてなかった。傾斜の確認程度。キャンプまでには投げられるようにしたい」と最速155キロ右腕は、さらりと言ってのけた。

 “武田流ブルペン”で調整した。日本通運時代に、指導を受けた武田久投手兼任コーチ(40)の教えをプロでも実戦。「ポンポン(テンポ良く)投げて、今のは良かった、悪かった、と体に覚えさせることを意識しています」。まだ1回目のブルペン。感覚的には「5、6割」だが、捕手のミットを鳴らす音が潜在能力の高さを示していた。

 同郷の横綱の引退を刺激にする。16日に地元・茨城出身の横綱・稀勢の里が惜しまれながら引退を表明。生田目が通った流通経大は稀勢の里の地元、茨城・牛久市に野球部のグラウンド、本部は龍ケ崎市にある。大学時代に立ち寄った牛久沼のウナギ屋に、横綱のサインが飾ってあるのを見て感動した記憶は鮮明に覚えている。

 郷土の星になる。稀勢の里も中学時代までは野球部。中卒で角界に飛び込み、頂点まで駆け上がった。「地元を盛り上げられる方は少ない。自分もああいう風になれたらいい」と誓う。キャンプは2軍スタートに決定。目標とする開幕1軍へはい上がるしかない。「慣れが大事。慣れて技術も向上出来れば。紅白戦にピークを持って行けたらいい」。茨城出身の即戦力右腕は、1、2軍の紅白戦(国頭)が行われる“2・16”に照準を合わせた。(秦 雄太郎)

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