【阪神】矢野監督、神戸でVパレード03年再現誓う…阪神大震災から24年

スポーツ報知
震災復興イベントで市民に語りかける矢野監督

 阪神・矢野燿大監督(50)が17日、神戸での優勝パレードを約束した。阪神・淡路大震災から24年となったこの日、当時被害の大きかった神戸市長田区で行われた復興イベントに参加。選手時代の2003年に経験したパレードに触れ、「もちろん、やりたいね。本当にみんなで喜び合えるものになる」と誓いを立てた。

 思い描くのは16年前の再現だ。正捕手として18年ぶりのリーグ優勝に貢献し、03年11月3日のパレードに参加。大阪・御堂筋で約2・2キロ、午後は神戸に場所を移して大丸神戸店前から東遊園地前まで1・3キロを進んだ。「一番に感動的なものだった。みんなで喜びを共有できるから」。故・星野監督やナインを見ようと大阪で40万人、神戸で25万人が沿道に詰めかけた。監督の立場になっても、鮮明に覚えている光景だった。

 95年は中日に在籍し、震災時は名古屋で暮らしていた。「苦しい思いをされているという部分は、テレビや報道でしか感じ取れていないから」。東北福祉大OBでもあり、東日本大震災では被災地を訪問。昨年は西日本豪雨の被害にあった岡山・倉敷市へ2軍選手とともに出向いた。

 「簡単に『頑張ってください』とか。本当のことを分かってないから、軽々しいことは言えない」。今回の復興イベントは500人が観覧。被災者へ十分に配慮した上で「俺らは野球しかできないから」と強調した。就任直後から最優先にしている「ファン」の存在。節目の1日が、背中を押してくれたことは確かだ。(長田 亨)

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