【楽天】由規、復活へ約120球「焦らず急ぐ」

スポーツ報知
自主トレで投球練習を行った楽天・由規

 ヤクルトから自由契約となり、楽天に育成契約で入団した由規投手(29)が20日、仙台市内の楽天生命パーク室内練習場で自主練習を公開した。マウンドの傾斜を使って約120球を投げ込んで復調をアピール。仙台育英高を卒業するまで仙台で育った右腕は、地元の声援を力に変えて復活することを誓った。

 マウンドの上から、由規は約20メートル先にある緑色のネットを見つめた。捕手がいない投球練習。右腕は黙々と、計120球を投げ込んだ。“傾斜を使ったネットスロー”という内容で、完全復活まではまだ時間がかかりそうだが「ここまでは順調にきています」と手応えを口にした。

 昨年6月に右肩を負傷。同11月からキャッチボールを再開した。現在は本格的な投球練習を目指している段階で、フォームを確認しながらの投げ込みが続く。「地味ではあるんですけど、1球1球どこが悪いかを確かめながらできる」。肩に痛みはなく、状態は上向きだという。

 今季、楽天に育成選手として入団。20日の時点で、チームの支配下登録選手は66人。70人を上限とする枠は4つ空いている。ただ、支配下登録期限は7月末。「育成選手なので時間は決まっている。焦らず、急ぐ」。自分のペースを守りながら、まずは支配下登録を目指し全力を尽くす構えだ。

 最後の1軍での登板はヤクルト時代の昨年6月2日、楽天生命パークで行われた楽天戦。その後の右肩負傷で、戦線を離脱した。「昨年の最後の試合もここ(仙台)だった。またあそこで投げたい気持ちがある」と自らを奮い立たせた。

 仙台は高校時代までを過ごした古里。昨年6月の登板時は、地元ファンの声援に驚いたという。「ヤクルトの選手としても、あれだけの声援を送ってもらった。今度は楽天の選手として声援をいただけるように。地元の力を自分の力に変えて頑張っていきたい」と意気込んでいた。(高橋 宏磁)

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