【広島】長野、グラブもスパイクもカープカラーすっかりコイの一員 若手指導も積極的

スポーツ報知
合同自主トレに合流して笑顔の長野。手には赤いグラブ、帽子は5番だった(カメラ・田中 昌宏)

 巨人にFA移籍した丸の人的補償として広島入りした長野久義外野手(34)が30日、キャンプ地の宮崎・日南市で先乗り合同自主トレに合流。グラブとスパイクを燃える赤で統一した「赤チョーさん」は、鯉の一員としての覚悟を示し、若手へのアドバイスも惜しみなく買って出た。

 長野が、おろしたての赤いグラブを手にグラウンドに現れると歓声が渦巻いた。「(試合で使うのは)黒ですよ」と、いたずらっぽく笑った。長野を目当てに、観衆は前日の3人から56人に増えていた。ファンに求められたサインも赤チョーさん仕様。「まだ慣れない。(巨人時代の背番号)『7』って書きそうになるんですよ」と言いながら「Carp 5」とサラサラしたためた。

 早くも緒方監督の期待に応えた。9日に指揮官は「若手にモノを言える」と、事実上の“兼任コーチ”として指導にも期待すると話した。この日、4年目捕手・船越に打席での心構えを質問されると、長野は「配球のことを考えている。チームとして同じ攻め方をされることもあるし、捕手によって変わることもある」と身ぶり手ぶりで熱血トーク。バットをプレゼントする約束まですると、25歳は感激で顔を真っ赤にしていた。

 この日で打ち上げた合同自主トレは若手中心。長野は15選手の最年長で、参加義務はない。だが、キャンプ前の異例の“1日体験”で、少しでも早く新天地に溶け込む決意を表した。「良かったです本当に。みんなと話すことができた。今日のメンバーは顔と名前を覚えました」と充実の表情を浮かべた。

 もちろん、自身の練習も怠らない。報道陣に「500球くらい打ち込んだって書いといてください」とジョークを飛ばしながら200球近く丁寧に振り込んだ。「いいトレーニングができたと思います」。道具を球団カラーに染めたチョーさんは、チームを自分の色に染めていく。(田中 昌宏)

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