【ロッテ】バルガス、メジャー35発の実績も慢心ゼロ 連日特打「打たないと意味がない」

スポーツ報知
鬼の面をかぶり、金棒を振るバルガス

 ロッテの新助っ人ケニス・バルガス内野手(28)=ツインズ傘下3A=が3日、フリー打撃で快音を響かせた。バックスクリーン上の球団旗が大きくなびく逆風の悪条件で、右打席で1本、左打席で4本のサク越えを放った。「ちょっとずつよくなってきている。打撃練習ではとにかく強い打球を飛ばすことを意識しているよ」と充実感を口にした。

 今季からZOZOマリンの外野フェンスが最大4メートル狭くなる「ホームランラグーン」が設置される。この日はフェンス直撃の当たりが6本あったため、本拠地でのアーチ量産に期待がかかる。

 「『体がでかくて、パワーのある選手はフライを打て』とコーチに教えられてきた」と近年、メジャーで主流となってきた「フライボール革命」に共感しており、「ファンもゴロを打つよりフライの方が喜んでくれるだろ?」と笑った。

 ネット裏で視察していた西武・杉山春樹スコアラーは「左は派手さがあるね。飛ばす力がある。(チームとして)期待していいんじゃないか」と戦力として計算。要注意打者として認識した。

 日本食が好きな助っ人は3月3日の「節分」も初めて経験。昨年まで日本ハムで4シーズンを過ごしたレアードから「オニハソト! フクハウチ!」と滑らかな日本語で豆まきのかけ声を教えられた。鬼に向かって豆を全力投球し「楽しかった。もう一回やってみたい」と“おかわり”をねだるなど気分転換も行った。

 井口監督は「バルガスは全力でバッティングしている」と評価。なるべく日本人投手との対戦経験を積ませる方針で12日以降の那覇遠征にも帯同する予定だ。

 バル砲は全体練習後には室内練習場に直行し、連日の特打を約30分間行った。メジャー通算35発の実績があるが、慢心は微塵(みじん)もなく、「僕は打つことで貢献できないと意味がないからね」とバットを振りまくった。明るい性格で既にチームに溶け込んでいる「バルちゃん」が、毎年泣き所だった長打力不足を救う。

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