【阪神】鳥谷、第1クールで矢野監督“認定MVP”

スポーツ報知
勢いよく坂道ダッシュを繰り返す鳥谷(カメラ・豊田 秀一)

 阪神・鳥谷敬内野手(37)が3日、宜野座キャンプ第1クールの“MVP”に選ばれた。今季は、かつて不動のレギュラーだった遊撃の奪還を目指す背番号1は、若手と連日のフルメニューを消化。矢野監督は今クールで一番光った選手として鳥谷の名前を挙げ、「挑戦する気持ちを一つ一つの動きの中で感じられる」と、目を細めた。

 鳥谷は昨秋、矢野監督に春季キャンプでのベテラン特権の返上を申し出た。例年は福留らと別メニューで調整していたが、自ら猛練習を熱望。この日、シートノックでは一度も他のポジションに入らず、遊撃で一回り以上年の離れた北條、植田や、ドラフト3位の木浪(ホンダ)と白球を追った。誰よりもユニホームを黒く汚し、「できることは何でもやってという感じ」と、大粒の汗を拭った。

 フリー打撃では才木と対戦。22球中12スイングして、安打性の当たり3本を放った。この時期に鳥谷クラスの打者が投手と対戦するのは異例。「(順番の)回り的に打てたので」と謙遜したが、DeNA・東野スコアラーは「今年はやるんじゃないかと思います」と、早い仕上がりに警戒を強めた。

 坂道ダッシュではラスト15本目に一人、声を張り上げた。練習後に行われた野球教室では、地元の少年からうまくいかない時の乗り越え方を聞かれ、「自分がやってきたことを信じて、成功している姿を想像して次のプレーに臨むこと」。その答えをまさに今、体現している。

 7日には今年初実戦の紅白戦が予定されている。昨年の実戦初出場は2月25日、中日とのオープン戦だったが「いつでもいけます」と燃えていた。(中村 晃大)

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