【日本ハム】吉田輝星を守れ!警備員3倍以上に増員、札幌Dからの援軍も

スポーツ報知
坂道を全力で走り切る吉田輝(カメラ・佐々木 清勝)

 日本ハムの吉田輝星投手(18)が実戦で初登板する16日の紅白戦(国頭)に、警備の“輝星シフト”が敷かれることが6日、分かった。沖縄・国頭(くにがみ)村での2軍キャンプでは、輝星フィーバーが続いており、沖縄の最北端にもかかわらず、この日も昨年の50人の4倍以上となる217人のファンが殺到した。さらなる混雑が予想されることから、地元の警備会社は大幅増員を予定。期待の新人を守る。

 連日多くのファンが訪れる国頭球場。この日の練習後も輝星のサインを求める長蛇の列ができあがった。坂道ダッシュや投内連係などの練習を終えた輝星は約15分をかけ、丁寧にサイン。絶えることのない行列に最後は球団スタッフが右腕の疲労を考慮。一定の位置でサインを打ち切った。

 16日の実戦デビューに向け、警備態勢も強化を図る。輝星効果で初日以降、前年比3~5倍のファンが甲子園のスターを一目見ようと来場。フィーバーぶりは収まる気配がない。昨年の同球場での1、2軍の紅白戦には1383人が来場。今年はANAのキャンプツアーが北海道だけでなく、輝星の地元・秋田出発でも企画されている。紅白戦の16日には「スペシャルデー」と題し、各200人ずつのツアーが組まれており、昨年を大きく上回るファンが国頭を訪れる可能性がある。

 あまりの盛況ぶりに、今季から日本ハムの春季キャンプの警備を務めるザ・ガード社は、紅白戦が行われる16日の増員を検討。現在、平日は3人態勢で警備に臨んでいるが、最大10人まで増やす可能性があるという。札幌Dの警備を務めている社からの援軍も受け、万全の態勢で選手の安全を守ることになる。札幌Dの警備担当者にとっては、来たるべきシーズン開幕に向けての“予行演習”にもなる。

 輝星はこの日、7日に予定されている今キャンプ3度目のブルペンに向け、メニューの間に、遠投ならぬ“中投”で調整した。30~50メートルの距離で伸びのある直球を意識。「キャッチボールでは良い球が行ってる。あとは傾斜を使った時に良いボールが行けば」と手応えを得た。雪国で過ごした高校時代の2月は「やっとボールをさわれたぐらい」の時期だ。「オフはイライラしながら投球することも多かったので、そう考えれば例年通り」と右腕。万全の警備態勢に守られながら初実戦に向け、徐々にギアを上げる。(秦 雄太郎)

 ◆日本ハムの主な新人初実戦メモ

 ▼ダルビッシュ有(05年) 5月5日、鎌ケ谷でのイースタン・リーグの対インボイス戦に観客2181人。7回から救援し2回2失点。

 ▼中田翔(08年) 2月7日、名護での紅白戦に「4番・三塁」でフル出場。5球団6人の編成担当、スコアラーが視察に訪れた。

 ▼斎藤佑樹(11年) 2月13日、名護での韓国・サムスン戦に観客5200人、報道陣54社222人が集結。4回から2番手で登板し、1回を無安打無失点。

 ▼大谷翔平(13年) 2月17日、国頭での紅白戦で観客1800人。打者として代打で出場。4打数2安打2三振。

 ▼清宮幸太郎(18年) 2月10日、米アリゾナ州スコッツデールでの韓国KT戦。6回から一塁守備に就いて実戦デビュー。右手親指の骨挫傷のため打撃はできず。

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