【西武】ナベQ、ドラ1松本航の“魔球”にうなる「え、今の何」

スポーツ報知

 西武のドラフト1位・松本航投手(22)=日体大=が7日、南郷キャンプでブルペン入りし、“魔球”で渡辺GMらをうならせた。捕手を座らせてキャンプで最多の103球。現役時代にエース級の球を受けてきた上本ブルペン捕手をして「品のいい真っすぐ。(現楽天)岸に似てきれいに来る」という直球に加え、カットボールやカーブなどを披露した。

 どちらに曲がるか分からない。手元を離れたボールは、ホームベース上で小さく右に曲がりながら沈んだ。次は左に。「え、今の(軌道)何?」と渡辺GMが目を丸くしたのはツーシーム。通常、右投手のそれは右に曲がるが上本ブルペン捕手が「どっちに曲がるの」と聞くと「自分でも分からないんです」と告白した。

 「真っすぐの腕の振りで直球じゃない球を投げようと思って」と日体大時代にチェンジアップ習得を試みたが、うまくいかずに試行錯誤を重ねる中で、3年時に魔球が誕生。上本ブルペン捕手は「フォークみたいに落ちる時もあればチェンジアップみたいに落ちる時もある。山崎(康晃・DeNA)みたい」と絶賛した。

 マリナーズへ移籍した雄星が過去につけていた背番号17を背負った即戦力ルーキー。「(移籍の)穴を埋めるじゃないですけど、貢献できたら」。変化球に磨きをかけ、さらなる飛躍を目指す。

(森下 知玲)

 ◆松本 航(まつもと・わたる)1996年11月28日、兵庫・朝来市生まれ。22歳。小2から野球を始める。明石商では県3位が最高成績で甲子園出場なし。日体大3、4年時に大学日本代表入りし、日米大学野球では最優秀投手賞。リーグ戦通算60登板で30勝18敗、防御率1・63。11年の東海大・菅野智之(現巨人)以来、リーグ史上8人目の通算30勝&300奪三振を達成。最速155キロの直球と多彩な変化球が武器。176センチ、84キロ。右投右打。

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