【オリックス】福本豊臨時コーチ、無名の5年目・佐野皓大にべたぼれ「足が速い」

スポーツ報知
打撃練習に取り組む佐野

野手2年目 オリックスの宮崎キャンプで9日、OBの福本豊氏(71)=スポーツ報知評論家=が臨時コーチとして始動。通算1065盗塁の“世界の盗塁王”は「足が速い」と、無名の5年目・佐野皓大外野手(22)にべたぼれした。

 一塁から盗塁のスタートを切る練習を指導。目に留まったのが野手転向2年目の佐野だった。さっそく「スタートする時に上体が浮いてしまうので、低い姿勢でいけるように」と奥義を伝授した。さらに、フリー打撃を終えた後にも「パンチ力もあるので(当て逃げにならずに)しっかりスイングすることが大事」と助言を送った。

 佐野はプロ入り3年目の17年オフに投手から内野手に転向し、育成選手として再出発。昨季途中に支配下契約を結び、外野手登録された。昨オフの台湾ウィンターリーグでは14試合出場でリーグトップの11盗塁をマークした。今キャンプは2軍スタートだったが、盗塁王4度の西村監督が「足はチームトップクラス。足のスペシャリストをつくっていかないと」と7日の第2クールから1軍に昇格させた。

 俊足を生かすため、昨季途中から小学校以来の両打ちに挑戦する佐野は「左は右の3倍くらい練習しました」。福本氏は「早く仕上がっている。ちゃんとついていけている」と左打席への適応能力の高さにも驚いた。野手転向、育成降格を味わったが、無限の可能性を秘めている。(牟禮 聡志)

 ◆佐野皓大アラカルト

 ▽生まれとサイズ 1996年9月2日、大分県佐伯市生まれ。22歳。182センチ、73キロ。

 ▽球歴 渡町台小で野球を始め、中学では大分南リトルシニアで投手兼外野手として県大会3位。大分高では1年秋から背番号1。3年夏に創部初の甲子園出場に導いたが、1回戦で日本文理・飯塚(現DeNA)との投げ合いに敗れた。

 ▽イチロー 14年ドラフト3位でオリックス入団。15年1月の新人合同自主トレ中に対面したイチローに、細いまゆ毛を「大分のヤンキーやね」と突っ込まれた。

 ▽相撲 17年1月、知人を介して、幼少期に面識もあった同郷の大相撲・嘉風に“弟子入り”。所属する尾車部屋に体験入門した。

 ▽動物好き 高校時代は寮の部屋でウーパールーパー、ウサギ、インコ、熱帯魚を飼育していた。

 ▽転向 プロ3年目の17年に背番号が12から64。福良監督(当時)に俊足を買われて18年に内野手にコンバートされ、育成選手として背番号121に。18年7月に再び支配下選手となり、外野手登録で背番号93に。

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