【阪神】マルテ“初打席初本塁打”の衝撃デビュー

スポーツ報知
1回2死三塁、マルテが左越えに2ランを放つ(捕手・長坂=カメラ・豊田 秀一)

◆阪神紅白戦 白組1―7紅組=特別ルール=(11日・宜野座)

 阪神の新外国人、ジェフリー・マルテ内野手(27)=エンゼルス=が11日、“初打席初本塁打”の衝撃デビューを飾った。宜野座キャンプでの紅白戦に紅組の「5番・一塁」で出場。初回2死三塁の第1打席で小野の138キロ直球を左翼席に運んだ。来日初実戦での一発に「ゾーンに来た球をしっかりと捉えられた」と笑みを浮かべた。

 続く打席は、2回2死一、二塁。8球目の直球を中前適時打とした。「カーブも頭に入れながら、直球を狙っていこうという気持ちだった」と胸を張った。

 背番号31の大先輩の掛布雅之オーナー付シニア・エグゼクティブ・アドバイザー(SEA、63)とは前日に対面。この日、掛布SEAはネット裏でテレビ中継の解説を務めた。注目したのは、2打席目の2球目、103キロのスローカーブを痛烈にとらえた三塁線へのファウルだ。「狙っていた球じゃないんだけど、目で捉えて、抜けた球に反応できるという対応力が一番大きかった」と称賛した。

 いきなりの2安打3打点の活躍に、3月29日の開幕戦(京セラD)で対戦するヤクルト・山口スコアラーも「変化球にもいい対応をしていた。芯でないのに(スタンドに)入ってしまうのは怖い」と警戒した。

 キャンプ序盤。矢野監督が外国人選手を集めて食事会を開催。鉄板焼きに舌鼓を打ちながら、今季にかける思いを共有した。指揮官は「初めての実戦にしてはすごく内容のある打撃。頼もしかった」と目を細めた。

 昨年のロサリオはキャンプで3戦連発など爆発したが、シーズンでは変化球に苦しみ、1年で解雇された。だが、マルテは変化球にも鋭く対応。今年の虎の助っ人砲は違う。(中村 晃大)

 ◆ジェフリー・マルテ(Jefry Marte)

 ▼生まれとサイズ 1991年6月21日、ドミニカ共和国生まれ。27歳。185センチ、99キロ。右投右打。ちなみにフルネームはジェフリー・レオナル・マルテ。

 ▼球歴 2007年にメッツ入団。タイガース時代の15年にメジャー昇格。エンゼルスに移籍した16年に15本塁打。メジャー4年間で256試合に出場し、打率2割2分2厘、30本塁打、91打点。今季年俸1億1000万円。

 ▼母親思い エンゼルス時代の2016年、9月27日のアスレチックス戦では母国から球場に訪れた母親の前で自身初の満塁弾を放った。

 ▼豪快すぎるスイング 同じく16年の6月24日のアスレチックス戦で思いっきりバットを振り抜いた際、手からバットがするりと抜けて、球審の頭部に直撃し、そのまま退場させてしまった。

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