【日本ハム】新戦力〈6〉田宮裕涼は川口春奈似!?三拍子そろった強肩捕手

スポーツ報知
国頭村でのキャンプでキャッチボールするドラフト6位の田宮

 ドラフト6位・田宮裕涼(ゆあ)捕手(18)=成田=は、かわいい顔して半端じゃない。女優の川口春奈に似ていると言われるキュートな表情は、愛くるしい。18年ドラフトで入団した高卒新人では、唯一甲子園出場経験がない。全国的な知名度は高くないが、強肩、俊足、巧打と三拍子そろった捕手で「ゆくゆくは人気のある選手になりたい」と目を輝かせる。

 潜在能力の高さは甲子園組にも負けない。二塁到達1秒84の強肩は正確性も備わる。高橋信二2軍バッテリー兼打撃コーチ補佐(40)は「捕ってからも速いですし、(盗塁阻止の一連の動作が)成立する確率が高い。センスがあります」と絶賛する。バットを握れば広角に打ち分ける好打者。野村、万波らの甲子園組に負けじとライナー性の打球を連発する姿は大化けを予感させる。

 何事も努力できる才能がある。「キャッチングが一番自信がないんです」。本人は顔をしかめるが、キャンプでは投手陣から「ミットがきちっと止まるので投げやすい」と高評価が相次ぐ。ドラフト指名を受けた昨年末は、1日200球近い“受け込み”を敢行。打撃マシンをバッテリー間から3、4歩分近づけてプロの投手仕様にしていた。最低でも100球は毎日受け続け、高校時代の弱点も強みに変えて、プロの門をたたいた。

 全国的な知名度が高くなかった18歳には担当の岩舘学スカウト(37)から、1月の新人自主トレ中に極秘指令が出されていた。「1月の間はとにかく目立て。能力の高さを見せつけろ!」。勝負はこれから。控えめな性格で投手への声かけが苦手だが、相手を思いやれる良さでもある。「信頼される捕手になりたい」。「田宮裕涼」の名前が、全国区になる日を目指し、一歩ずつ前に進む。(秦 雄太郎)

 ◆田宮 裕涼(たみや・ゆあ)2000年6月13日、千葉・山武市生まれ。18歳。小学1年の時、山武ブリスキーボーイズで野球を始める。山武中では佐倉シニアに所属し3年時に全国制覇を達成。成田高では1年秋から正捕手。主将として臨んだ3年夏の東千葉大会は決勝で敗退。50メートル6秒0、二塁送球は1秒84。家族は両親と妹。174センチ、77キロ。右投げ左打ち。年俸480万円(金額は推定)。

野球

×