【楽天】渡辺佑樹、勝負の2年目初実戦で3回0封

スポーツ報知
7回から登板し3回2安打無失点と好投した渡辺佑(カメラ・頓所 美代子)

◆練習試合 楽天1―4ロッテ=特別ルール=(16日・金武)

 楽天の渡辺佑樹投手(23)が16日、ロッテとの練習試合(金武)で3回を2安打無失点と好投した。走者を背負った場面で併殺を2つ奪うなど、落ち着いたマウンドさばきを見せた2年目左腕。2軍でもわずか5試合の登板に終わった昨年の悔しさをバネに、虎視眈々と1軍公式戦デビューを狙う。

 2年目にかける、強い思いをボールにこめた。7回に3番手としてマウンドに上がった渡辺佑。ロッテのドラフト1位・藤原に左翼フェンス手前まで運ばれるなど、いきなり痛烈な当たりの外野飛球が3つ続いた。

 ちょっぴり不安な立ち上がり。それでも「捉えられていたけど、運よく(野手の)正面に飛んでくれた」と、無失点でしのいだことで落ち着きを取り戻した。続く8回は安打と死球で無死一、二塁のピンチを招くも、左打者の高浜にスライダーを打たせて二ゴロ併殺と、ここも得点を許さずに切り抜けた。9回にも1死から不運な内野安打で走者を背負うが、今度は右の岡を低めに沈むチェンジアップで投ゴロ併殺に仕留めた。

 3回無失点でまとめた初実戦。「走者を出しても併殺がとれたのはよかった。右打者へのチェンジアップもうまく使えたと思います。内外角の揺さぶりを武器にしたいので、左打者へのシュートがもう少し決まってくれたら」と収穫と課題をあげた。

 ルーキーだった昨年は、1軍デビューどころか2軍でもわずか登板5試合で0勝1敗とプロの壁にぶつかった。勝負の2年目。「まずは中継ぎで使ってもらえるレベルになりたい。使い勝手のいい投手になれたら」と、開幕1軍生き残りと公式戦初マウンドを目指す。

 もちろん最終目標は先発ローテーション。「それは先の話。まだそのレベルにはない」と慎重だが、最下位脱出を図るチームには貴重な左腕。平石監督は「1イニングってタイプでもないと思う」と、ロングリリーフや先発でのテストも視野に入れて成長を促す方針。指揮官の期待に応えるべく、左腕を振り続ける。(星野 和明)

 ◆渡辺 佑樹(わたなべ・ゆうき)1995年11月8日、山梨・富士吉田市生まれ、21歳。ポジションは投手。下吉田東小2年時に野球を始め、下吉田中を経て富士学苑に進む。3年春は県8強、甲子園出場はなし。横浜商大から17年ドラフト4位で楽天入り、1年目の昨季は2軍で5試合に登板も、1軍出場なし。左投左打。最速144キロ。遠投110メートル。身長183センチ、体重85キロ。家族は両親と姉。

野球

×