【阪神】ドラ3木浪、全8戦安打で開幕1軍へさらに前進 紅白戦でエース級の西も攻略

スポーツ報知
紅白戦の1回1死、木浪が中越え二塁打を放つ(カメラ・馬場 秀則)

◆阪神紅白戦 白組5―0紅組=特別ルール=(26日・宜野座)

 阪神のドラフト3位、木浪聖也内野手(24)=ホンダ=が26日、紅白戦に「2番・三塁」でフル出場し3打数2安打。実戦全8試合で安打を放ち、打率4割7分6厘(21打数10安打)で、開幕1軍へさらに前進した。

 売り出し中の木浪が、エース級の西も攻略した。今キャンプ最後の実戦となった紅白戦。白組の「2番・三塁」で2安打。実績十分の投手からも快音を響かせての実戦8試合連続安打に「自信になりますね。思った以上に出来過ぎです」とほほ笑んだ。

 まずは初回1死、カウント1―1からFA右腕・西の変化球をとらえて中越え二塁打。「直前に1球、こっち(内角)に来たんで、外めに来るかなと予想していました」とニヤリ。4回先頭でも、2年連続60試合以上登板の左腕・岩崎から左前安打。左右を苦にせず、全試合で安打を放ち、21打数10安打と抜群の成績だ。

 巨人・田中スコアラーは「レギュラーを取っちゃうんじゃないですか」と改めて警戒を強めた。本職は遊撃ながら三塁、二塁に加え、一塁まで守れる万能ルーキー。当然ながら、帰阪後の1軍帯同も決定した。4番・三塁を期待される大山は打撃不振が続き、清水ヘッドコーチは「(大山に)4番を張ってほしいと思っているけど、機能しないようなら考えないと」と木浪がレギュラー候補であることを認めた。

 「すごいな。しかも左からも打つしな。バッティング練習を見ていても、自分の形っていうのがあるから」。矢野監督も賛辞を惜しまなかった。一線級投手の壁もあっさりと突破。キャンプインまで無名に近かった背番号0が、初キャンプを満点で駆け抜けた。(嶋田 直人)

 ◆木浪聖也(きなみせいや)

 ▼生まれとサイズ 1994年6月15日、青森市生まれ。24歳。178センチ、80キロ。右投左打。

 ▼球歴 青森山田高では、三塁手として京田(現中日)と三遊間を組んだ。3年夏は県大会3回戦で、現チームメートの北條、田村(ロッテ)を擁する光星学院に敗れるなど、甲子園出場はなし。亜大、ホンダを経て昨年のドラフト3位で阪神に入団。契約金6000万円、年俸1000万円。

 ▼“怪物”との縁 父・弘二さんと、中日・松坂の母・由美子さんが同じ蟹田町(現在は外ケ浜町)の出身。木浪は、松坂が生まれた14年後に同じ青森市内の二神産科婦人科医院(現在は閉院)で産声を上げた。

 ▼オールマイティー 高校時代は三塁。亜大では2年秋のみ一塁で、その他は遊撃、二塁を守った。ホンダでは1年目は三塁兼二塁、2年目から遊撃。一塁は今キャンプで20日に初めてノックを受けたため、中谷のミットを借りた。急いで発注して届いたが「使えるように軟らかくしないと」。

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