【広島】プラチナチケット転売対策 誓約書へのサイン求める「少しでも抑止につながれば」

スポーツ報知
抽選券の当選発表を確認するために、マツダスタジアムにはファンが詰めかけた

 広島は27日、今季の公式戦チケット購入の際に必要となる抽選券の当選者を発表した。球団の公式HPで午前10時25分に発表した後、同11時20分にはマツダスタジアムの正面にも当選番号を掲示。正午までに約100人のファンが訪れたものの大きな騒ぎにはならず、「もう紙くずや」「宝くじみたいなもん」と悲喜こもごもの声が交錯した。

 25日の抽選券配布では、同球場に5万人超のファンが殺到して周辺の道路も埋め尽くされたことから、約4万人に配られた時点で打ち切られて暴動寸前の騒ぎとなった。この日発表された当選者数は2100人で、競争率は20倍前後。当たりクジを手にした広島市内の70代男性は「おとといは朝4時半から並んだかいがあった」と喜びを口にした。

 当選者は3月1、2日には窓口でチケットを購入できるが、その際は球団職員が立ち合い、配布した抽選券に氏名と連絡先を明記してもらう。1枚につき5試合まで購入できるが、1試合あたりの枚数制限はなし。そのため大量購入者には転売をしないとする誓約書へのサインを求め、身分証を提示してもらうことも決まった。入場券部の島井統括部長は「少しでも転売の抑止につながればいい」と説明した。

 25日の騒動直後から、球団には苦情の電話などが相次いだ。既に来季の抽選券の配布方法についても検討をスタート。圧倒的な強さを誇るチームと同様に、カープ人気も上昇カーブを描き続けている。

 ■メルカリ出品の外れ券に買い手

 フリーマーケットアプリの「メルカリ」では、当選漏れの抽選券が出品される事態が発生した。配布打ち切りが大きな騒動となったことで付加価値がついたと考えるファンもいるようで、外れ券にもかかわらず300円前後で売り出され、一部には買い手もついた。入場券部の島井統括部長は「抽選券の転売もあると考え、当選者の発表日と販売日を短くしました」と明かしたが、外れ券まで出回る現象までは想像を超えていたに違いない。

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