【西武】内海哲也、広島・長野斬り「打ち取った、って感じですよ」

スポーツ報知

◆オープン戦 西武1―6広島(2日・佐賀)

 FAで巨人入りした炭谷の人的補償で西武に移籍した内海哲也投手(36)が、オープン戦初登板初先発。同じく丸の人的補償で広島に移籍した長野久義外野手(34)との元G対決を三ゴロで制するなど、3回1安打無失点の好投で開幕ローテーション入りへまた一歩前進した。

 盟友との“真剣勝負”にベテランが燃えた。2回2死。立ち上がりからきれいに5人を片づけて迎えた長野との対決。「中途半端にいくと本塁打もある。メディアのみなさんが喜ぶ結果になるので」と冗談めかしながらも、確実にギアを上げた。1―1からの3球目は、この日最速の139キロ。ファウルにさせて追い込むと、最後は「きょう一番よかった」という内角低めへのスライダーでタイミングを狂わせ、ボテボテの三ゴロに仕留めた。

 悠々とベンチに引き揚げながら、長野を軽く指さして勝利のポーズ。「打ち取った、って感じですよ」。気づいた長野と笑顔でアイコンタクトを交わした。

 「すごく緊張したし、不安だった」という初の対外試合。しかも相手は、最近3シーズンで5戦5敗、防御率11・84とズタズタにされている赤ヘル打線。腕が縮みかねない逆境を、初めてバッテリーを組む森が救った。主砲の鈴木に3球続けて内角直球を要求するなど大胆な配球に「面白いリードをする」と、改めて自身が置かれたフレッシュな環境を実感。3回33球で首を振ったのは1球だけ。3回1死から会沢に唯一の安打を許したが、野間を二ゴロ併殺に打ち取る老練なマウンドさばきで、予定より1イニング長い3回を乗り切った。

 また一歩前進した開幕ローテへの道。辻監督は「アピールも何も、こっちは最初から(ローテ入りを)予定している」と、順調な仕上がりに満足そう。開幕まで3週間。内海は「まだまだこれからが勝負」と表情を引き締めた。(星野 和明)

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