【西武】ドラ3ルーキー山野辺翔が初アーチ 自分らしさ取り戻した先輩の助言

スポーツ報知
9回無死、山野辺が左越えソロを放つ(カメラ・渡辺 了文)

◆オープン戦 西武4―10広島(3日・長崎)

 西武のドラフト3位ルーキー・山野辺翔(やまのべ・かける)内野手(24)が、9回にオープン戦2試合目・通算3打席目で初安打となるソロアーチを放った。

 5回の守備から途中出場。6回の第1打席は左腕・フランソワの球威に押されて右飛に終わった。7点ビハインドで迎えた9回先頭での打席。カウント1―1から菊池保の内角直球をフルスイングで左翼席に運んだ。「初球の甘い直球を見逃してしまい、2球目は外に変化球。次は内角かなと思って、打ち負けないように早めにタイミングをとりました」と、社会人出身らしいしたたかな読みで放った一発に、「(オープン戦)3打席目で初めてのいい感触でした」と笑みを浮かべた。

 FAで楽天に移籍した浅村に代わる正二塁手争奪戦。現時点では昨年三塁や外野で119試合に出場して130安打・18本塁打の外崎が一歩リードしている。少ないチャンスでアピールするしかない立場だが、その思いがマイナスに働いていることに、試合前の練習で気づかされた。きっかけはフリー打撃を横で見ていた8年目の捕手・駒月のひとこと。

 「いつもと違う」

 確かに違っていた。プロのスピードに適応して結果を出すために、キャンプ中よりもボールを手元まで引きつけて右方向を狙う打撃を意識していた。本来の持ち味はパンチ力。「引きつけた結果、詰まったりしてた。それなら思い切って引っ張った方がいい」と切り替え、豪快なアーチにつなげた。

 待望の初安打&初本塁打だが、定位置獲得や1軍生き残りへの戦いはこれからが本番。この日も守りの細かいミスを辻監督ら首脳陣に指摘された。「まずは守備を完璧にして、それを打撃の結果につなげたい」と改めて気合を入れ直して、次の遠征地・福岡に向かうバスに乗り込んだ。

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