【日本ハム】白村、野手転向初打席でフェンス直撃打「必死に食らい付いた」

スポーツ報知
プロ初打席で左中間を破る二塁打を放った白村

◆イースタン春季教育リーグ ロッテ7―4日本ハム(6日・ロッテ浦和)

 今季から野手転向した日本ハムの白村明弘(27)が6日、イースタン春季教育リーグ・ロッテ戦(ロッテ浦和)でプロ初打席初安打を放った。「9番・指名打者」で実戦デビュー。打撃練習を含めてプロの投手と初対戦の第1打席にフェンス直撃の二塁打をたたき出した。

 野手・白村があふれ出るセンスをいきなり発揮した。3回2死走者なし。ロッテ先発・二木は9番まで打者8人に対し空振り三振5つなど完全投球。沈黙を打ち破ったのは、打者転向1か月に満たない左打者だった。

 138キロの直球を逆らわずに逆方向へ。スピンのかかった打球はぐんぐん伸びて左中間フェンスに直撃した。あと30センチで本塁打。「たまたまだと思うけど。打席の中で必死に食らい付いて来た球(を)振ろうと。ストライクを見逃すのは嫌だなって」。淡々と振り返るが、無我夢中な姿勢が初安打を生んだ。

 春季キャンプまっただ中の2月18日に栗山英樹監督(57)から野手転向を打診された。その場で覚悟を決め、翌19日に野手転向を表明。慶応高で投手に専念するまでは打撃も得意だったものの、高校通算本塁打は「5、6本」だった。プロ6年目の27歳で未知の挑戦。今オフの自主トレで師事した兄貴分の中田からは「野手として生きていくと決めた以上、泥臭くてもいいからやり抜きなさい」と背中を押された。

 中田はこの日、故障明けの実戦復帰のため2軍戦に出場した。初安打を見せる事ができ、弟分は「それはうれしかった。翔さんの前で結果出せてよかった」。野手・白村から初めて笑顔がこぼれた。(秦 雄太郎)

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