【阪神】ドラ1近本&ドラ3木浪、新人47年ぶり開幕Wスタメンの快挙へ猛アピール

スポーツ報知
1回、木浪が左翼線に先制となる適時二塁打を放つ(カメラ・渡辺 了文)

◆練習試合 阪神5―5奈良学園大(6日・鳴尾浜)

 阪神の新人コンビが47年ぶりの快挙に向け猛アピールを続けている。ドラフト1位・近本光司外野手(24)=大阪ガス=と、3位・木浪聖也内野手(24)=ホンダ=が、奈良学園大との練習試合(鳴尾浜)に出場。矢野監督が視察するなか、近本は1安打、木浪は二塁打3本の活躍を見せた。キャンプから評価は右肩上がりで、もはや開幕1軍は決定的。球団では1972年の中村勝広、望月充以来となる新人2人そろっての開幕スタメンが現実味を帯びてきた。

 また打った。木浪は「三番・三塁」で出場すると、二塁打3本で2打点と格の違いを見せつけた。これで実戦11試合で26打数14安打の打率5割3分8厘。シャープな打撃だけでなく、本職の遊撃に加えて二塁、三塁、一塁まで守れるのも大きな武器。「今、アピールするしかない。必死にやるだけですね」と力を込めた。

 現在、一塁候補のマルテは、実戦3試合で8打席連続無安打と苦戦中。糸原、上本が候補の二塁も確定していない。遊撃は北條が持ち味の打撃が好調でアピールを続けるが、三塁で4番候補の大山も期待通りの結果を残せていない。木浪は4つのポジションでチャンスがある。矢野監督も「想像を超えてるよね。(開幕1軍を)外す理由がないでしょ。今のままじゃ。どこでも使えるというのは、そういう選手がいてくれるというのはありがたい」と目を細めた。

 近本も負けていない。「二番・中堅」で出場し、3打席で1安打1四球と2度出塁してアピールした。打率5割(12打数6安打)のオープン戦を含め、実戦11試合で31打数11安打の打率3割5分5厘。チーム屈指の快足も魅力で、中谷らと争う中堅レギュラーの有力候補だ。以前から指揮官に「2番にハマった方がいいかなと思っている」と理想を語らせるほど期待は大きい。それでも近本は「言われたところでやるしかないんで」と、冷静に前を向いた。

 オープン戦は4連敗スタート。大学生相手の2軍戦でも白星は挙げられなかったが、フレッシュコンビの活躍が光る。29日のヤクルト戦(京セラD)のスコアボード。プレーボールから2人の名前が刻まれても、何ら不思議ではない。(嶋田 直人)

 ◆72年の虎 村山兼任監督の3年目。ヘッドコーチの金田正泰が4月21日に指揮権を委譲され、監督代行となった。優勝した巨人と3・5ゲーム差の2位(71勝56敗3分)。早大からドラフト2位で入団した中村は、81試合に出場して、打率1割7分5厘、3本塁打、9打点。大昭和製紙から3位で入団の望月は92試合で打率2割0分7厘、7本塁打、21打点。中村、望月は球宴にファン投票で選出された。村山は同年限りで引退した。

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