【阪神】原口、大腸がん手術後チーム初合流 今季中に1軍「お立ち台でやりたいこともある」

スポーツ報知
同じ病気で悩む人たちへのチャリティー目的で制作したブレスレットをつけ、会見に臨んだ原口(カメラ・谷口 健二)

 大腸がんからの復帰を目指す阪神・原口文仁捕手(27)が7日、術後初めてチームに合流し、兵庫・鳴尾浜でリハビリを行った。トレーニング後にはユニホーム姿で報道陣に対応。今季中の1軍復帰を誓った。

 1月24日に自身のツイッターでがんを公表して以降、初めての公の場。「ユニホームを着るということは野球選手にとってのお正月。少し遅れてしまいましたが、今日を迎えられて良かったなと思います。たくさんの方に支えられ、助けていただいて、お世話になって、感謝の気持ちでいっぱいです」。病気を思わせない明るい表情が印象的だった。

 昨年末に人間ドックを受診し、1月に入って病気が判明した。診断された時を振り返り、「まさか自分がという気持ち。この年齢で大きな病気にかかるとは思っていなかった」と明かした。それでも退院後は球団施設などでリハビリを開始。SNSで経過を報告するなか、ファンの声が背中を押してくれた。

 「たくさんの励ましをいただいて、必ず今シーズン中に1軍の舞台、甲子園に戻って、活躍したい。お立ち台に上がってやりたいこともある。たくさんの人に夢や希望を与えられるように頑張っていこうと思います」

 練習前には甲子園に向かい、矢野監督、選手らにあいさつ回り。指揮官は「フミ(原口)は帰ってきて、甲子園で暴れ回る姿というか、そういう姿を見せることができると思う。それを信じて待つ」と願った。昨季、代打で球団最多タイ記録の23安打を放った原口。お立ち台の決めゼリフ「必死のパッチ」で聖地に舞い戻る。(中村 晃大)

 ■原口に聞く

 ―がんをツイッターで公表したが、経緯は?

 「その時の僕の気持ちを自分の文だったり、言葉でみなさんに発表したいという思いから球団と事務所にお願いをして、このような形になりました」

 ―多くのファンから心配の声をどのように受け止めていたか。

 「たくさんの手紙やSNS上でのメッセージ、コメント、気持ちの込もった千羽鶴などをいただいて、僕自身すごく勇気をもらいました」

 ―啓発チャリティーグッズとして作成したブレスレットにはどんな願いを込めた?

 「社会貢献活動とは言っても形にできないということがあったので、このブレスで形にしていただいた。オフシーズンなどファンの方たちと触れ合ったり、またチャリティー活動を積極的にしていきたい」

 ◆原口のがん公表後の経過

 ▼1月24日 自身のツイッターアカウントを開設し、大腸がんであることを公表

 ▼同31日 ツイッターで「先日、無事に手術を終えました」

 ▼2月6日 退院していたことを明かす

 ▼同14日 場所は明かしてないが、球場でリハビリを開始したことを報告

 ▼3月4日 大腸がん啓発チャリティーグッズ「グッチブレス」を所属事務所が商品化したことを明かす

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