【日本ハム】金子、古巣相手に志願登板2回2失点 30日再戦へ予行演習完了

スポーツ報知
古巣オリックス相手に熱の入った投球を見せた金子

◆オープン戦 オリックス7―5日本ハム(10日・京セラドーム大阪)

 オリックスから日本ハムに移籍した金子弌大投手(35)が10日、古巣とのオープン戦(京セラD)に登板した。オリックスとの開幕カード第2戦(札幌D)に備えて自ら志願登板したベテラン右腕は、2回2失点の内容に「今日は抑えるよりも雰囲気に慣れたかった。これからは抑えることを考えたい」と、本番での対決に向けて決意を新たにした。

 プロ入りから14年間で計138試合に投げ、通算120勝の半分近い59勝(36敗)をマークしている京セラDのマウンド。「ピッチャー、金子」のアナウンスに右翼席のオリックスファンからも沸き起こった歓声と拍手が耳に響く。「うれしかったですね」。予想していなかった反応に感激したベテラン。だが、そのうれしい歓声が緊張と力みにつながった。

 「ボールが手につかないし、足元もフワフワしていた」と、5回先頭の西浦にいきなりストレートの四球。盗塁も決められ無死二塁のピンチを招く。何とか後続を断ったが、続く6回には、昨年までバッテリーを組んでいた若月に適時打を浴びるなど4本の長短打で2点を失った。

 予定の2回、44球を投げ終えた右腕は「打たれた言い訳かもしれないけど、今日は(結果より)雰囲気に慣れたかった」と語った。札幌でオリックスを迎え撃つ開幕カード第2戦(30日、札幌D)での先発が決定済み。手の内を見せたくない一方で、「オリックスに対してぶっつけ本番というのは想像できなかった。わがままを言って今日投げさせてもらった」と志願登板だったことを明かした。

 エース格でキャンプもマイペース調整だったため、紅白戦でさえ対戦したことがほとんどなかったかつての仲間たち。「打者を見て投げるところまでいかなかった」とは言うが、古巣のユニホームと対峙する貴重な経験を積むことができた。“予行演習”は無事終了。「これからは(打者を)抑えることを考えたい」と、本番でのガチンコ勝負に気持ちは切り替わった。(星野 和明)

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