【ロッテ】江村、「ラグーン」設置1号も祝福なし…「ずっとサイレントされてました」

スポーツ報知
ベンチ内に戻っても最後まで無視される江村(53)(カメラ・今西 淳)

◆オープン戦 ロッテ1―1中日(10日・ZOZOマリン)

 伏兵の一発が、球団史に新たなページを加えた。3回1死。ロッテの江村がロメロの真ん中高め直球を振り抜くと、左翼へと伸びた打球が「ホームランラグーン」に着弾した。今季から両翼のフェンスが最大4メートル前に出たことで誕生した「―ラグーン」の設置後第1号が、プロ9年目での1軍初本塁打にもなり「ファンの方もビックリしていると思う」と笑みがこぼれた。

 だが声援を背に受けてベンチへと戻ったものの、チームメートは素知らぬ顔。初アーチ後の歓迎としてあえて無関心を装うメジャー式の儀式「サイレント・トリートメント」だった。だがあまりにも無視される時間が長かったこともあり、「ずっとサイレントされてました。お祝いがなかった」と報道陣を笑わせた。

 ドラフト1位・藤原と同じ大阪桐蔭高出身。春季キャンプでは、藤原に球場から宿舎までの移動時間でプロでのルールや礼儀作法を教える優しい性格の持ち主だ。連日、注目を集める後輩の姿には「負けていられない」。その言葉通り、先輩の意地を見せた。

 井口監督は「第1号がまさかの江村。みんなビックリしてました」とちゃかしつつ「1本出て自信になったと思う」と評価。江村は「あまり欲は出さずに。継続していけるようにしたい」と冷静に次戦を見据えた。

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