【阪神】藤浪、4四死球&暴投&けん制悪送球で2軍落ち「自分にがっかり」

スポーツ報知
3回無死、藤浪は藤井に四球を与え顔をしかめる(カメラ・義村 治子)

◆オープン戦 中日4―5阪神(12日・ナゴヤドーム)

 矢野阪神がオープン戦8試合目で初勝利を挙げたが、藤浪の2軍落ちが決まった。先発で4回無安打1失点(自責0)も4四死球に加えて暴投、けん制悪送球など課題を露呈。腕を下げ気味に投げるなど試行錯誤を重ねてきたが、開幕ローテ入りは絶望的となった。

 結果と内容があまりに一致しなかった。4回無安打で1失点とはいえ、4四死球に暴投、けん制悪送球と乱れた。「全然ですね。自分の中でピッチングとしていっぱいいっぱいでしたし。自分にがっかりというか」。藤浪の表情も言葉も、さえないのは当然だった。

 右打者への制球難を警戒して、スタメンに左打者を9人並べた中日打線を相手に、2回までは順調だった。だが3回、先頭の藤井に四球、1死一塁から亀沢に左足甲付近に死球。2死一、三塁から、一塁手・マルテが遠藤の打球を捕球しきれず見失った。指揮官がリクエストしたが、判定は変わらず打者セーフとなって1点を許した。続く大島には初球に暴投。4回もけん制悪送球などで2死三塁のピンチを背負った。内外角とも制球が乱れることが多く、苦しい71球だった。

 矢野監督は「相手と勝負できていない感じがあったんでね。このまま、こっちにいて何か次の登板にプラスで臨めるかというと、やっぱりもう一回ね」と説明。2月のキャンプ終盤から腕を下げるなど試行錯誤を重ねてきたが、藤浪と話し合った上での「積極的」な2軍行きを強調。「何か俺らが『行ってこい』っていうだけのものじゃない気持ちで、行けると思うけどね。自分でつかんでやろうとね」。右腕のここまでの姿勢を評価し、成長に期待を込めた。

 開幕に間に合わなくても、藤浪が本当の意味で復活するために期限は設けない構え。「今はちょっと結果ばかりね。自分が本当にどういう投球をしたらいいのかっていうのを考えた方がいいから。何かつかんで帰ってきた方が、晋太郎(藤浪)のためやし、チームのためだと思うのよ」と指揮官は今後を見据えた。

 「いいものをより多く出していけるように、練習を毎日毎日一生懸命やっていきたいと思います」と藤浪は前を向いた。背番号19の本当の復活を指揮官もファンも今は待つしかない。(嶋田 直人)

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