【楽天】辛島航、ローテへ前進「状態が悪い中でも対応できた」

スポーツ報知
DeNA戦に先発し、4回を無失点に抑える好投を見せた楽天・辛島航(カメラ・佐々木 清勝)

◆オープン戦 楽天7―1DeNA(12日・静岡)

 楽天の辛島航投手(28)が12日、DeNAとのオープン戦(静岡)に先発し、4回を投げ1安打無失点。4三振を奪う好投を見せ、7―1の勝利に貢献した。則本昂大投手(28)が右肘のクリーニング手術のため離脱し、先発陣は駒不足の状況。平石洋介監督(38)は、左腕が開幕ローテ入りへまた一歩前進したと明言した。

 どんな感情も読み取れなかった。辛島は普段通り、冷静にマウンドをさばいた。4回を1安打無失点。「結果は良かったですけど、内容はそんなに良くなかった。今、練習で取り組んでいる投げ方をどれくらいできるかと考えて投げましたけど、全然できませんでした」。試合後も淡々。自己評価は厳しかった。

 瞬間最大7メートルの強風が右翼から左翼方向に吹いていた。初回、先頭の大和を左飛に打ち取った後、続く神里に死球。その後も制球が乱れたが、丁寧に低めをついた。「風も強い状況の中で低い球で打ち取って行こうと」。2回に1死一、二塁のピンチを招いたが、細川をカーブで遊ゴロ併殺に仕留めた。

 細心の注意を払った。3、4回はカーブ、カットボール、チェンジアップを低めに集めて、あっさり三者凡退。4回はソト、宮崎を連続三振に斬る内容に左腕は「状態が悪い中でも対応できたことは良かった」と手応えをにじませた。

 対外試合での登板は、2回を無安打無失点と好投した2月25日の広島との練習試合以来。伊藤智仁1軍投手コーチ(48)は「久しぶりの登板でバランスが悪かった部分もあったが、緩い球を低めに集めてゴロに打ち取った。最終イニング(4回)はバランスも良かったし、いいピッチングだった」とたたえた。

 則本昂の離脱もあり、先発陣は駒不足の状況だ。平石監督は「辛島は風の影響でコントロールに苦しんだけど、3回から修正した。開幕ローテ入り? 前進してます」と明言した。次の登板は未定だが、20日か21日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)が有力視される。昨季の日本一チームを相手に好投を見せれば、開幕ローテ入りへ当確ランプがともる。(高橋 宏磁)

野球

×