【ソフトバンク】グラシアル、工藤監督の苦悩を深める一発

スポーツ報知

◆オープン戦 DeNA1―4ソフトバンク(16日・横浜)

 指揮官の苦悩を深める一発だ。3回2死一、三塁。ソフトバンク・グラシアルが、上茶谷の外角カットボールを逆らわずにはじき返した。ドラフト1位右腕に、プロの厳しさを教える右越えの先制2号3ラン。「開幕への準備は100%だ」と胸を張った。

 オープン戦9試合で22打数8安打、打率3割6分4厘と好調のグラシアル。2本塁打、8打点はチームトップで、他球団なら開幕スタメンでもおかしくない。しかし選手層の厚いソフトバンクでは、1軍外国人枠4人の壁が立ちはだかる。現状では、開幕ローテ入りを決めたミランダと、実績上位のデスパイネ、サファテが当確。グラシアルは最後の1枠を争うが、救援のモイネロも自身2試合連続で1回無安打無失点と好投した。MAX151キロとこちらも順調な仕上がりだ。

 例年なら開幕スタメンの中村晃が右脇腹痛で開幕絶望。得点力を考えれば、打力に加えて内外野の複数ポジションを守れるグラシアルは欠かせない。一方でリリーフ陣に目を移せば、左キラー・嘉弥真の状態が万全ではないため、左腕のモイネロをフル回転させるプランもある。工藤監督は「(外国人4人は)早く決めたいが…。もう少し、お待ち下さい」とうれしい悲鳴。開幕まで残り12日、指揮官の下す結論が開幕ダッシュの鍵を握る。(戸田 和彦)

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