【阪神】19年型オーダーが機能 理想的攻撃で今季最多得点

スポーツ報知
3回1死一、二塁、大山の適時打で二塁から生還した木浪(右)は、ベンチのナインとハイタッチして笑顔を見せる(カメラ・豊田 秀一)

◆オープン戦 阪神7―3西武(17日・甲子園)

 矢野阪神の19年型オーダーが機能して、西武に快勝した。3回にドラフト3位・木浪=ホンダ=、同1位・近本=大阪ガス=の1、2番コンビで好機を広げると、糸井、大山、福留の中軸で一挙5点。さらに木浪が2点適時二塁打でダメ押しするなど打者12人で一挙7得点を奪った。29日のヤクルトとの開幕戦(京セラD)まで6戦を残し、徐々に理想の打線の形が見えてきた。

 矢野監督は3回の猛攻に何度も白い歯を見せ、右腕を突き上げた。レギュラーシーズンでは昨年9月16日のDeNA(横浜)戦で3、8回に9点を奪って以来となる1イニング7得点での快勝。「つなげていくっていう部分ではうちの目指すとこやと思う。どんどんシーズンを通して、そういうレベルを上げていける形っていうのは見えてくるような。そういう攻撃だったと思う」と、理想的なビッグイニングを振り返った。

 売り出し中の新人コンビがチャンスメイクした。3回無死一塁から、木浪が粘って四球を選び、続く近本は初球を三塁へ絶妙のバント安打。無死満塁とすると、3番・糸井がきっちり中犠飛。大山が左前適時打、福留が右翼へ2号3ランと、一気にたたみかけた。打者一巡して2死満塁から木浪が右翼線へ2点二塁打を放ち、今オープン戦チーム最多の7得点を1イニングで刻み込んだ。

 木浪、近本は開幕戦でのレギュラーが有力。イキのいい1、2番に、16日の西武戦(甲子園)から組んだ糸井、大山、福留のクリーンアップが効果的に絡んだ。一塁、二塁、捕手こそ不確定だが、この日は開幕オーダーに近い打順と言える。矢野監督は「ああいうふうに出塁すること、つなぐことで野球っていうのは点が入ると思う。孝介(福留)のいいホームランが出て、それがよりいい形になったとは思う」と目を細めた。

 今季の甲子園でのオープン戦は、最終の4試合目でようやく勝った。2007年以来の聖地未勝利でのシーズン突入は逃れた。「去年は(ファンに)甲子園でそういう(悲しい)思いをさせている分というのは、俺らの気持ちの中で持ちながらいかないといけないとは思うけど。プラスにできるように頑張ります」と前を向いた。オープン戦は依然最下位だが、ここ4戦は3勝で昨年の勝利数を超えた。残り6試合で臨戦態勢を整えていく。(嶋田 直人)

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