【楽天】ドラ4弓削隼人、開幕ローテへ 覚えたてツーシーム交え33球

スポーツ報知
21日のソフトバンク戦に向け、福岡県内で調整した楽天の弓削

 楽天のドラフト4位・弓削隼人投手(24)=SUBARU=が19日、ソフトバンク打線を封じて、開幕ローテ入りへアピールすると誓った。投手陣はこの日、ソフトバンクとのオープン戦(20、21日・ヤフオクD)に向け、福岡県内で調整。21日に先発予定の弓削はブルペンで33球を投じるなど意欲を見せた。左腕は10日に伊藤智仁1軍投手コーチ(48)から教わったばかりのツーシームも投じる考えを示唆。全ての持ち球を投じ“タカ狩り”を狙う。

 緊張感がある中でも、弓削が持ち味を見せた。ブルペンでの投球練習。最後の7球は、伊藤コーチが打席に立って「ここに投げろ」とコースを指示した。左腕は捕手のミットをにらみつけ、腕を振り続けた。最後の1球は直球が外角低めに決まった。33球を投げ終えると「今日は感覚を大事にした」とうなずいた。

 1軍生き残りへ、正念場だ。12日のDeNAとのオープン戦では5回から登板し4回を1失点(自責0)。粘りの投球を見せたが、5四死球を与えるなど制球に苦しみ、開幕ローテ入りに当確ランプを点灯させられなかった。伊藤コーチには試合後「先発に入って欲しいと思って使っている。もっとボールを操って欲しい」と注文を出された。

 実は10日、同コーチからツーシームを教わったばかりだった。持ち球はカーブ、スライダー、カットボールとチェンジアップ。「奥行きを使えないのが課題だった」(伊藤コーチ)。本人は新球を実戦で初めて投げてみたいという思いが強すぎて、試合の2日前にブルペンで集中して投げ込み過ぎたという。「疲れがあったかも」と弓削。その反省を生かして、この日のブルペンでの球数は33と前回より10球程度控えめに。「今回はコンディションはいい」と自信をのぞかせた。

 新人の投手ではただ1人、1軍に帯同する。目標は開幕ローテ入りだ。21日のソフトバンク戦では覚えたばかりのツーシームを含め、全ての持ち球を投げる予定だ。「まずは打ち取ることを目標に。先発としては、5回が役目。目の前の打者を抑えることを意識して、5回まで投げられたら」と気合をみなぎらせた。

 伊藤コーチは「自分がどういうものを持っているか。それを見せてくれたら」と期待を寄せる。昨年の日本一チームを封じれば、最高のアピールになる。(高橋 宏磁)

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