【DeNA】ドラ3大貫、ローテ当確 ドラ1上茶谷と新人2人で故障の石田&東不在の穴埋める

スポーツ報知
勝利し三嶋(右)とグータッチをする大貫

◆オープン戦 DeNA1―0広島(20日・横浜)

 緊張から解き放たれた大貫の表情はすがすがしかった。1点リードの5回2死一、三塁。松山を142キロの直球で左飛に抑えた。リーグ3連覇中の広島相手にスコアボードに「0」を5つ並べ、予定のイニングを終えるとベンチでハイタッチを繰り返した。

 ドラ3右腕が最初で最後のチャンスをものにした。オープン戦2度目の登板で初先発。これが開幕前最後の先発機会だった。横浜出身で、憧れだったハマスタでのプロ登板に「緊張しすぎて、試合前にえずいていました」と震えていた。

 マウンドではポーカーフェースを貫いた。三浦投手コーチからの「強気で攻めていけ」の助言を胸に、毎回走者を背負いながらMAX146キロの直球とツーシームを軸に踏ん張った。カーブ、フォークも駆使。5回5安打無失点に抑え「粘り強くゼロに抑えられたのは収穫」と胸を張った。

 オープン戦は2戦9回無失点。全実戦は5戦15回2失点と安定した姿を見せつけた。ラミレス監督は「ベリーグッドジョブ。新人とは思えない振る舞い。キャンプの時はローテに加わるとは思わなかったが、試合で投げる度に安定感が増している。忘れることができない投球」と絶賛した。

 指揮官は明言こそしなかったが、バリオスら他候補を抑え、ドラ1の上茶谷とともに球団史上初となる新人2投手の開幕ローテ入りが現実的になってきた。それでも4四球で84球費やしたことに「課題は四球の多さと変化球の精度」と先を見据える。社会人を経験した25歳が東(あずま)、石田が不在のローテを埋めていく。

(岸 慎也)

 ◆大貫 晋一(おおぬき・しんいち)1994年2月3日、横浜市生まれ。25歳。静岡・桐陽高では甲子園出場なし。日体大では2年春からリーグ戦出場し3勝も右肘のトミー・ジョン手術。4年秋に復帰後、新日鉄住金鹿島に入社。2018年ドラフト3位でDeNA入団。181センチ、73キロ。右投右打。年俸1200万円。

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