【楽天】浅村、おまたせ1号「自分のスイングができた」平石監督「らしいバッティング」を絶賛

スポーツ報知
4回1死、右越え本塁打を放ち、ナインとハイタッチする浅村(左)

◆オープン戦 ソフトバンク4―6楽天(21日・福岡ヤフオクドーム)

 楽天の浅村栄斗内野手(28)がオープン戦11試合目のソフトバンク戦で待望の1号を放った。「3番・二塁」で先発出場。0―4で迎えた4回1死走者なしの場面で、武田の投じた直球を仕留め、右翼席へ運んだ。豪快なソロで反撃の口火を切ると、チームは6回に追いつき7回に勝ち越し。昨季の日本一チームを相手に、逆転勝利を飾った。

 右方向に高々と上がった白球を、浅村は自信に満ちた表情で見つめた。4回1死走者なし。しっかりとらえた打球が、ため息に包まれた右翼席で弾む。オープン戦1号となる右越えソロに「1本出て良かったです」と淡々と語った。

 初回の第1打席は空振り三振。しかし、4回の第2打席でも持ち味の積極性は失わなかった。カウント1―1から、武田の投じた外角高め146キロの直球を力強く振り切った。「自分のスイングができました」と充実感をにじませた。

 20日までオープン戦10試合に出場して打率は1割6分7厘。目に見える結果を残せていなかったが、全く気にしていなかったという。「オープン戦では全く(成績は)気にしないです。シーズンに合わせるようにやってきている。打てなくても気にすることなく『これだけはやろう』ということ考えて打席に立っている」。

 結果に一喜一憂することなく、自身の求めるスイングを追求してきた。逆方向への強烈な打球は、キャンプから自らを信じて調整を行ってきた成果でもある。平石洋介監督(38)は「三塁側ベンチから右打者が打つ打席で、久しぶりにああいう打球を見た。打った瞬間に行ったと分かった。浅村らしいバッティング」と絶賛した。

 チームは6回にウィーラーの左越え3ランで同点とすると、7回には嶋が右翼席前列へ値千金の勝ち越しソロ。8回にも1点を追加し、逆転勝利を飾った。小谷野栄一1軍打撃コーチ(38)は「チームにとっても大きな一発。徐々に浅村らしさが出ている。(復調は)チームにとってもかなりのプラスになる」と目を細めた。

 ロッテとの開幕戦(29日、ZOZO)まであと1週間。指揮官は基本的には浅村を3番に固定し、4番に島内かウィーラーを起用する方針を示した。昨季の打点王は、開幕までにさらに輝きを増していく。(高橋 宏磁)

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