【ロッテ】藤原、初マルチ 井口監督、開幕1軍どころか「スタメンもあり得る」

スポーツ報知

◆オープン戦 ロッテ3―0阪神(21日・ZOZOマリン)

 落ちる球に崩されることなく強振した。ロッテ・藤原の打球は瞬く間に右中間を抜けた。初回先頭。1ボール2ストライクからフォークを捉えた。「自分のスイングをして、その上でチームが乗ってくれればという気持ちだった」。リードオフマンとしてチームに勢いをもたらす二塁打でチャンスメイク。さらに加藤の死球と中村奨の右飛などで三塁まで進むと、1死満塁から角中の犠飛で生還し、先制点を奪った。

 前日20日の西武戦(メットライフ)は途中出場で2三振。フォークとチェンジアップで仕留められた反省を生かし、2回にも縦に落ちるカーブを中前に運び、オープン戦初マルチをマーク。成長著しい若武者は「変化球を打てたことはすごく自信になった」と少しだけ頬を緩めた。

 2回の安打の直後には二盗に失敗したが「1回目失敗したので(次は)決めてやろうという気持ちだった」と逆に燃え、5回に再び二盗を狙い成功させた。

 試合後、井口監督は「今日くらいの調子であれば開幕スタメンもあり得る」と2リーグ制後の高卒新人野手では65年の山崎裕之(7番・遊撃)以来、54年ぶり3人目となる「1番・中堅」での開幕戦先発も示唆した。

 球団史に名を刻むであろう黄金ルーキーは「まだ試合もある。自分がやるべきことを100%やる。状態を維持するというよりは、まだまだ力がないので一日一日、力をつけていきたい」と謙虚に喜びをかみ締めた。関東圏が桜の開花宣言に沸く中、黄金ルーキーも満開の時を迎えた。(長井 毅)

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