マダラ釣りが開幕 大型は7キロオーバーも交じる…茨城・平潟沖

スポーツ報知
最後の投入で4.2キロの良型マダラを上げた田鎖さん(第3隆栄丸で)

 茨城・平潟沖でマダラ釣りが開幕した。初秋はマダラが産卵に向け活発に餌を食う季節。平潟港の報知指定・第3隆栄丸の乗合船では、身に脂が乗った1~4キロ級が主体で順調に食っている。大型は7キロオーバーも交じる。良型のマダラが一荷で上がって来るのだからたまらない。これから栄養タップリの白子も入る。グルメには楽しみな季節がやって来る。

 マダラの生息域は、太平洋側では茨城県が南限と言われている。その中でも平潟沖は、大陸棚のカケアガリで好ポイントが多い所だ。平潟港を出航し、走ること約2時間。釣り場に着くと、キャビンで休養を取っていた釣り人たちは、早々に釣り座に着いた。

 船長の合図で船尾側から仕掛けを投入だ。順にオモリを投げ入れると、5本バリの仕掛けが水深270メートルの海底に落ちていく。底立ちを取ると、待つ間もなくガンガンと荒っぽく竿先を引き込むアタリが来た。追い食いを待つと、また一段と強い引きが竿をしならせた。バレないように早々に巻き上げ開始。巻き上げながらも暴れている様子が竿先から伝わる。電動リールが止まると、水面下には2尾の魚体が見えた。見込み通り一荷釣りだ。

 左舷船首付近では、白河市の渡辺和彦さん(66)が、4・3キロを筆頭に11尾を上げた。「4キロ級が3尾もそろえば食べるには十分ですが、たくさん釣れた時は、友人や知人にあげるのも楽しみです。何の料理にも合うからね」と笑顔を見せた。

 最後の1投で4・2キロの良型を追加したのは、佐倉市の田鎖邦廣さん(69)。「最後に食ったマダラは良く引いたが、中盤に掛かったマダラはもっと大型でした。竿を元からしならせたが、巻き上げ途中で外れたのか、急に軽くなり上がりませんでした。(平潟沖には)7キロオーバーの大きいのが居るからね」と少し悔しそう。

 船首のデッキでは、いわき市の舘寛興さん(35)が、スロージギングで狙っていた。「マダラは底から10メートル上までを誘い、フォール中の横スライドアクションや、着底と同時のシャクリでヒットさせました。自分のチョイスしたタックルやルアーで掛けると楽しいですよ」と満足そうに話す。

 第3隆栄丸では、1日から乗合船を開始。初日は1・5~4・3キロを4~11尾。鈴木隆志船長(69)は「平潟沖の広範囲で良型が食っています。今は産卵に向け活発に餌を食い、身に脂が乗っておいしいです。10月下旬からはオスには白子も入り、ますます楽しみが膨らみますよ」とマダラシーズン開幕を宣言した。(田中 清)

 ◆ゲストに大型アカムツ

 マダラ釣りでは、交じりものも高級魚だ。右舷胴の間では郡山市の鈴木貴士さん(30)が48センチ、1.6キロのアカムツを釣り上げた。「前の投入でマダラがサメに取られたので、今度はハイスピードで巻き上げました。水面に大型アカムツが見えた時はビックリしましたよ。タモ、タモと声をかけちゃいました。交じりものでもうれしいですね」と喜んだ。

 ◆めも マダラ釣りの近況、乗合船は、平潟港第3隆栄丸(TEL0293・46・2133)。乗合船は午前3時30分集合、同4時出船(予約者全員が集まれば定刻前に出船)。乗合船は土日祝日限定出船。料金は餌、氷つきで2万円。14人限定で事前予約が必要。平日は仕立船が出る。

 第3隆栄丸では、報知フィッシングフェスタ(主催・報知新聞社、報知指定店連絡協議会)のマダラ・ダービーを30日まで開催中。検量は大型1尾の重量。

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