船で数釣りイカダでのんびり! 秋アオリ快釣…福井・泊&若狭本郷

スポーツ報知
42匹もアオリイカを仕留めた林さん。数が釣れるのはティップランの魅力

 釣って楽しく、食べておいしい人気のアオリイカ。数釣りが期待できる秋は、初心者から上級者まで夢中になれる好シーズンだ。福井・小浜市泊の報知フィッシングクラブ(FC)「はとう渡船」に12日、同・若狭本郷の報知FC「田中渡船」に13日、釣行。イカダからのエギング、そしてティップランと2通りのアプローチで楽しんだ。

 春から夏にかけて生まれたアオリイカの新子は、秋には釣りの対象になるサイズまで成長する。至る所で小イカを目にする今、エギングの入門にはうってつけの季節だ。

 12日午前5時過ぎ、はとう渡船の船で出港。平日にもかかわらず、20人近い釣り人が乗船。ほとんどがアオリイカ狙いで、人気の高さをうかがえた。

 10分ほどで松ケ崎イカダに到着。陸地に近く、水深は4~5メートルほど。天候は曇り、弱風。波は穏やかで、潮は湾口に向かってゆっくり流れていた。

 まずは3・5号のエギを選択。10分ほど広角に投げてハイテンポでしゃくり続けた。周囲のイカにエギをアピールして興味を持たせるのが狙いだ。

 エギを3号にサイズダウン。潮下にキャストして着水後すぐに糸フケを取り、穂先を水面に付けてラインを一直線にさせてからフリーフォール。40秒ほどカウントして底を取り、2段しゃくりの後、ゆっくりリールを巻いて反応を待った。

 数投目、リールを巻き始めた直後に穂先がジワーッともたれていきグイッと引き込まれた。手首を返すと、うれしい手応え。胴長15センチほどの本命が掛かった。

のんびり楽しむ そんな釣り方で正午の納竿までに10匹(12~15センチ)ゲット。潮が速くなったり、逆に止まった時には反応がなかった。でも、釣れない時間帯は、きれいな景色を眺めながらのんびり食事。それもまたイカダの楽しみ方だ。

 翌日(13日)はティップランに挑戦した。風と潮に任せて、いわゆる「どてら流し」でポイントを通過する船からエギで狙う釣り方だ。

 午前6時に田中渡船の船は出港。15分ほどで若狭大島周辺のポイントに着いた。

 エギを竿下に落として底を取り、小さなしゃくりを5回した後、15秒ステイ。反応がなければ再び3回ほどしゃくって、また15秒ステイ。アタリがなければエギを底まで沈めて、一から同じことを繰り返した。

 水深は25メートルほど。予想以上に風が強く、30グラムのシンカーを付けた2・5号のエギが、どんどん流された。

 底を取るのに苦労しているなか、神がかり的なハイペースでヒットを連発している釣り人がいた。常連の林吉秀さん(高島市)だ。2・5号のエギ(エギング用/アジカラー)に20号のシンカーを装着。エギを沈める際、一瞬だけラインの出方がフッと緩むのを見逃さずに着底を判断。アタリを取るのもグイッと手元に伝わる明確なものではなく、穂先の微妙な揺れを見て合わせていた。元々はチヌ・カカリ釣りの愛好家。繊細なアタリを合わせる技とセンスに脱帽した。

 竿が少し硬かったせいか、記者は小さなアタリが分からなかったが、やはり掛けたときのズシッと伝わる感触は最高。あめ色に輝くアオリイカの体を見ると、その味を思い出してうれしくなる。

 午後0時半に納竿。竿頭の林さんは42匹(10~18センチ)の釣果。2番手の吉田一平さん(京都市)は16センチまでを27匹。ちなみに記者は5匹と撃沈。腕と経験の差が出る釣り方だと痛感した。

 今シーズンも秋アオリは快調。イカダ、船、磯や波止など場所を問わず自分のスタイルで楽しめる。来月、もう一回り成長したイカに会いに行きたい。(小谷 竜一)

 メモ ◇問い合わせ 「はとう渡船」(TEL0770・52・4345)へ。ホームページあり。

 ◇料金 イカダ渡しは大人1人3800円、子供(小学生以下)1人2000円

 ◇時間 日の出前~日没。時期によって時間は異なるので予約時に要確認。

 ◇その他 貸し道具(有料)、無料仮眠所あり

 メモ ◇問い合わせ 田中渡船(TEL0770・77・2789)へ。ホームページあり。

 ◇料金 ティップラン乗合船は一人1万円

 ◇時間 ティプラン乗合船の午前便は午前6時~正午頃まで

 ◇その他 湾内のマアジ釣りやキス釣りなどの乗合船・仕立船も乗客を募集中。出船日や料金はホームページを参照。

 ◇同じエリアの報知FC 若狭本郷周辺には「金丸渡船」(TEL0770・77・0083)、「はやし渡船」(TEL0770・77・0591)もある。

ライフ

×