大野名人が2度目の防衛…「第49回報知キス釣り選手権SESSYA CUP・名人戦」

2018年10月18日6時0分  スポーツ報知
  • 2度目の防衛を果たした大野名人

 「第49回報知キス釣り選手権・名人戦」は14日、徳島・阿南市にある北の脇海岸で開催された。徳島と鳥取予選の各代表、昨年大会上位のシード選手、歴代の選手権覇者と名人ら47人が参加。選手権は決勝大会初出場の竹田剛選手(45)=岡本サーフ=が優勝。続いて行われた名人戦では、大野正浩・第48期名人(40)=北陸アカシアサーフ、石川鱚酔会=が、竹田選手の挑戦を46―31で退けて2度目の防衛を果たした。※成績はすべて尾数。

 青空の下、ホッとした表情が輝いた。2時間の激闘を終えた大野名人。「正直、しんどかった。やっとプレッシャーから解放された」。まばゆい光を放つ名人杯を手に、大きな看板を守り抜いた喜びをかみしめた。

 午後12時半、海岸のほぼ中央部で熱戦開始。潮は下げ7分ほど。海に向かって左から、5メートル前後の風が吹いていた。

 ジャンケンに勝った大野名人は前半、右側の釣り座を選択。「比較的に安定している所が広かったので、まずは釣り切ってしまおうと考えた」。狙い通り、序盤から順調にキスをゲット。投入点を変えながら、1色(25メートル)以内を丹念に探った。7尾リードで折り返すと、後半も差を縮められることなく竹田選手を振り切った。

 仕掛けの工夫が光った。「魚が小さくて少ないのでチャンスを多くするために」普段は使わない20本の多点バリを使用。ハリ自体も「小さいながらキープ力がある」秋田狐の2・5号を選択。掛かったキスがバレないよう、常にさびき続けて仕掛けの張りを保った。

 この勝利で恩返しを果たした。「ハリが小さいので、できるだけ細いイシゴカイを釣具屋さんに時間をかけて厳選してもらった」。また、地元のかほく市から遠い北の脇海岸の情報は、「ゴールデンウィークとか徳島に来た際、(前名人の)山村さんらに教えてもらって勉強した」。大一番に懸ける入念な準備と人の支えが、最高の結果をもたらした。

 勝利はまた、苦難の始まりでもある。「去年に増して今年は最後までプレッシャーがすごかった」と、振り返った大野名人。頂点に君臨する者だけが味わう喜びは、1年間の孤独な戦いの末にたどり着けるゴールなのだ。(小谷 竜一)

 ○…ほろ苦い初挑戦だった。竹田選手は、初Vの勢いに乗って臨んだ名人戦で15尾差の完敗。「気持ちが舞い上がってしまった。アタリがあった所でじっくり待って連掛けを狙っていれば、もう少し近づけたのかな」と敗因を挙げた。選手権では1色以内のキスを狙い撃ち。ていねいな仕掛けさばきで数を伸ばした。福山市在住の45歳。投げ釣り歴35年以上のベテランで、大物釣りをメーンに楽しんでいる。この悔しさをバネに、来年は雪辱を目指す。

 準優勝・村山隆選手「半色から波口までをていねいにさびいた。来年は地元(鳥取県)で決勝大会が行われると聞いていたのでシード権を取るのが目標だった。準優勝は大満足」

 3位・瓜生浩二選手「決勝戦では左端から釣っていった。手前では連掛けを期待できないと思って70~80メートルの中距離を狙った。最高は5連。来年は勝ってまた名人に挑みたい」

 野村道雄・競技委員長「早朝に食いが渋かったのは、キスが選手の実力を恐れてシモリに身を隠したからだろうか。1尾差で泣いた選手は多いと思う。来年に良い結果を残せるよう1年間、精進してほしい」

 選手権の試合経過 この日の天候は晴れ時々、曇り。早朝から正午前までは微風で、海はベタなぎという好条件だった。海に向かって左側の約300メートルをAブロック、右側の約400メートルをBブロックに設定。1回戦と決勝戦を各120分ずつ行った。釣れたキスの大きさは20センチ超の良型も交じったが、5~10センチの小型が多かった。

 【1回戦】午前6時半に開始。抽選で23人がAブロック、24人がBブロックに入った。早朝の冷え込みが影響したのか、キスの食いは渋かった。1色半(1色は25メートル)から波口までの至近距離を狙う選手が多く、Aブロックは林信也選手が18尾でトップ。Bブロックは30尾で元名人の西向雅之選手が1位。各ブロック8位タイまでの合計20人が決勝戦に進んだ。

 【決勝戦】午前9時15分にスタート。AとB両ブロックを合わせた、ほぼ海岸すべてのスペースで行った。海に向かって右側、南寄りの大きな階段付近で釣果が安定。優勝した竹田選手をはじめ、やはり至近距離で数を伸ばす選手が多かった。一方、瓜生浩二選手や前名人の山村満也選手は3色付近の中距離を攻めて上位に食い込んだ。

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