相模湾でキンメ28尾、2キロ級アコウもゲット…沖ノ瀬

スポーツ報知
一流し目からキンメ4尾とクロムツの多点掛けで上げた尾崎敏三さん(太郎丸で)

 相模湾でキンメダイが順調に釣れている。逗子・小坪港の報知指定・太郎丸の根魚五目船は、相模湾の一級ポイント、沖ノ瀬や城ケ島沖を狙い、8日にトップが28尾を記録した。脂の乗ったキンメを主体にクロムツやアコウなども交じり、高級魚釣りが楽しめる。

 深海を狙うキンメ釣りは、敷居が高そうだが、ライトタックルのキンメは初心者にも意外と簡単だ。まずは船べりの磁石盤に並べた仕掛けを前に、投入の順番を待つ。高橋良至船長(52)が、船首側の釣り人から順に投入の合図を出す。自分の順番がきたら、250号のオモリを投げ入れる。

 水深430メートル。しかし、リールの表示が500メートルを超えた。着底を見過ごしたかと不安になるが、道糸は海へと吸い込まれ続けている。次の瞬間、道糸が一瞬たるむ。着底だ。表示は530メートル。オモリが着くまで2分以上かかった。慣れた人なら、糸フケを取った後に5メートルほど巻き上げるのだが、高橋船長は「初心者は糸フケを利用してオモリを海底につけておくといい」とアドバイスする。そのまま魚が餌に食いつくのを待つ。竿先がわずかに曲がった。これがキンメのアタリなのか。

 投入してから約25分後、高橋船長の合図で一斉に巻き上げ開始。巻き上げは中速で約8分、ゆっくり巻き上げる。6本バリの仕掛けをたぐり上げると、下の2本のハリにオレンジに輝く30センチと35センチのキンメが掛かっていた。

 左舷船首に陣取る尾崎敏三さん(69)は、糸フケを取り底立ちを取ると、ドラグを緩めて潮の流れで道糸が引き出されるようにセットした。波の影響で時々オモリが底に着くと竿先が浮き上がる。この釣り方で1投目にキンメとクロムツを多点掛けで上げた。「今日は底の潮が流れているね。道糸を出して底を取り続けないとキンメは食わないからね」と話す。

 鎌倉市の市柳茂夫さん(80)は、最初の投入で40センチ級のキンメを上げると、次の投入でも35センチ級を2尾掛けと好調。仕掛けの着底後、糸フケを取ると30~40秒ほど待ち、また底を取り直し誘い続けた。終盤には2キロのアコウも。「アコウは水深20メートルを切ると急に軽くなった。水面に浮いた時はうれしいものですね」とほほ笑んだ。

 太郎丸では、8日に30~44センチのキンメを3~28尾。10日は多い人で16尾を記録している。クロムツも40センチオーバーが交じる。高橋船長は「沖ノ瀬から城ケ島沖を狙い、キンメが主体で連日順調に食っています。初心者でも高級魚を手にするチャンスですよ」と話した。(田中 清)

 ◆めも キンメやクロムツなど根魚釣りの近況、乗合船は小坪港太郎丸(TEL0467・22・7662)。乗合船は午前5時30分集合、同6時出船。料金は餌、氷つきで1万1500円。乗船は事前予約が必要。深場用の竿と電動リールのレンタルセットは2000円。仕掛けは1組1000円。

 このほか、以下の船宿からも乗合船が出る。

 千田港三喜丸(TEL0470・43・8293)

 あぶずり港長三朗丸(TEL090・3349・4882)

 早川港平安丸(TEL0465・22・0676)

 網代港森竜丸(TEL0557・68・1477)

 須崎港ほうえい丸(TEL0558・22・1047)

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