藤井聡太七段、王座戦挑戦権“王手”ならず準決勝敗退…年内のタイトル獲得はなし

スポーツ報知
対局後に斎藤慎太郎七段(右)と感想戦を行う藤井聡太七段

 将棋の史上最年少棋士・藤井聡太七段(15)が6日、大阪市福島区の関西将棋会館で行われた第66期王座戦挑戦者決定トーナメントの準決勝で、先手の斎藤慎太郎七段(25)に103手で敗れた。

 藤井は、1989年の棋聖戦に挑んだ屋敷伸之九段(46)の最年少記録17歳10か月を更新する16歳時でのタイトル挑戦までマジック2だったが、竜王戦に続いて敗退し、今年中のタイトル獲得はなくなった。年度内でも可能性が残るのは棋王戦のみとなった。

 2016年のAbemaTV企画「藤井聡太四段 炎の七番勝負」(非公式戦)で負かしている斎藤とは公式戦では初手合い。夕食休憩明けの斎藤の一手に、52分も長考してから劣勢に立った。持ち時間残り10分を切ってから豊富な持ち駒で粘り腰を見せたが、結局は押し切られた。

 藤井は「玉が薄く、自信のない展開に。ここで負けてしまったのは自分の力不足ですが、(ベスト4で)収穫もあったので、それを力にして頑張りたい」と話した。

 一方、勝者・斎藤は「最初、藤井さんに後手番ながら積極的に動かれて、激しい将棋になった。あまり自信はなかったが、こちらの玉の堅さで勝負できると思った」と振り返った。今月27日に渡辺明棋王(34)と対戦し、中村太地王座(30)との5番勝負への切符を争う。斎藤は「思い切って、挑戦者の気持ちで、本局のように勢いよくぶつかっていきたい」と2017年度の棋聖戦以来の2度目のタイトル挑戦に気合を入れた。

芸能

×