落語協会会長・柳亭市馬が弔辞「慈しむように我々に接してくれた」桂歌丸さん告別式

スポーツ報知
弔辞を述べる柳亭市馬(落語芸術協会提供)

 今月2日に慢性閉塞性肺疾患のため死去した落語家・桂歌丸(かつら・うたまる、本名・椎名巌=しいな・いわお)さん(享年81)の告別式が11日、神奈川・横浜市内の妙蓮寺で営まれた。

 落語協会会長の柳亭市馬(56)は弔辞を読み、「いつお目にかかっても優しく若い者に話しかけてくださった。師匠くらい偉かったら、威張っても文句を言われないのにも関わらず、慈しむように我々に接してくれた」と感謝した。

 歌丸さんが亡くなられて9日。「日がたつほど悲しみが増します。みんな陰気はご法度と思っていますが、真はみんな泣いています。芸人もお客さんもみんな泣いています」としのんだ。

 2014年に市馬が落語協会会長に就任してから、落語芸術協会会長の歌丸さんと二人会を開催するようになり、「どれほどうれしいことだったか」と振り返った。続けて、「後のことが気にかかっていると思いますが、師匠のいいところを継いでいきたい。かじ取りが間違っているときは、大喜利のように『幽霊に一言』と出てきてもちっとも怖くありません」。終身名誉司会を務めていた日本テレビ系演芸番組「笑点」(日曜・後5時半)でおなじみの姿を思い描き、笑顔で語りかけた。

 最後には「素晴らしい話しがごそっとなくなると思いますが、最小限で食い止めたい」。歌丸さんの芸を継いでいくことを誓った。

 この他に桂米丸(93)、林家木久扇(80)が弔辞を読み、三遊亭小遊三(71)、歌舞伎俳優の中村吉右衛門(74)が別れのあいさつをした。

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