木久扇、東南アジア旅行の“偽装工作”笑いで懐かしむ…歌丸さん告別式で弔辞

スポーツ報知
弔辞を述べる林家木久扇(落語芸術協会提供)

 今月2日に慢性閉塞性肺疾患のため死去した落語家の桂歌丸さん(享年81)のお別れの会(告別式)が11日、横浜市内の妙蓮寺で営まれ、落語関係者や一般のファンらが多数出席した。

 日本テレビ系演芸番組「笑点」(日曜・後5時半)で長らく共演していた落語家・林家木久扇(80)は、「笑点」代表として弔辞を読んだ。6月20日に見舞いに行った際、発声練習に精を出していたことを明かし、「『パンダの食事はパンだ』というのを毎日やっている、と。ほっぺたの肉が落ちるとパピプペポが出ないそうで。元気になってやる気なんだと思っていたときにこのたびの訃報でございました」と別れを惜しんだ。

 木久扇は「笑点」開始3年後の1969年から大喜利メンバーに加入。創設メンバーである歌丸さんとは、現在のレギュラー陣のなかで最も長い付き合いだった。「いろんな方が師匠の芸風姿勢とかりっぱな仕事をたたえていらっしゃいます。それはその通りなんですが私の頭の中は楽しかったことしかありません」と懐かしんだ。

 40年ほど前、クイズ番組の優勝の特典で東南アジア旅行に2人で出かけた際には「兄さんがドルを規定の額以上持ってきてしまっていて。2人でトイレの個室に入って背中にドルをセロテープでベタベタ貼り付けましてね…」。“偽装工作”の結果、飛行機を乗り過ごしたという。また、2人でゲスト出演したテレビ朝日系時代劇ドラマシリーズ「ご存じ! 旗本退屈男」にゲスト出演した際には、歌丸さんが「せりふを2行ぐらいに減らして下さい」と直訴したことなどを振り返り、参列者も笑いに包まれた。

 また、大喜利メンバーで、歌丸さんが会長を務めていた落語芸術協会の会長代行・三遊亭小遊三(71)は、主催者代表として謝辞を述べ「歌丸師匠も機嫌良く旅立てたのではないか。落語芸術協会のシンボルであり、大黒柱を失ったことでは大変な痛手。どうしていいか茫然としていますが、1人1人が力をつけて、以前にも増した確固たる協会を作れるよう努力して参ります」と誓いを立てた。

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