谷口由紀女流二段、映画「泣き虫しょったんの奇跡」に中井広恵女流六段役で出演「私でいいのかな…」

スポーツ報知
映画「泣き虫しょったんの奇跡」に出演した谷口由紀女流二段 

 サラリーマンから転身した異色の棋士・瀬川晶司五段(48)の半生を描いた映画「泣き虫しょったんの奇跡」(主演・松田龍平、豊田利晃監督)が9月7日に公開される。将棋界の垣根を越えた注目作の封切りに向け、映画を観賞した谷口由紀女流二段(25)が「女流棋士の感想戦」を語った。

 女流棋士を目指していた10代前半の頃に原作と出会い、夢を諦めないことのすごさに胸を打たれました。

 実は、瀬川先生の編入試験の相手になった中井広恵先生(女流六段)の役(役名は別)で映画に出演させていただいています。偉大な先輩なので、私でいいのかな…とお断りしようと思いましたけど、自分の大好きな作品に携われることはすごく幸福なことですし、中井先生に「楽しみにしています」とおっしゃっていただいたことに背中を押されて、出させていただきました。実際に自分のシーンを見た時は…思わず笑っちゃいましたけど(笑い)。俳優さんたちの演技や表情、思いが2時間にわたって響き渡っている作品で、見終える時に私も泣き虫になってしまいました。

 瀬川先生には研究会でも教わりますけど、本当に優しい先生です。将棋を指す姿を見ていると、幸福感を本当にものすごく感じるんですよ。自分も、将棋を指して仕事にしていることを当たり前なことと思っちゃいけないんだと教わりました。

 ◆谷口 由紀(たにぐち・ゆき)1993年、大阪府生まれ。25歳。2010年、女流棋士に。15年、女流棋士賞受賞。タイトル挑戦2度。今年3月、一般男性との結婚を発表。女流名人リーグ参戦中。

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