安藤優子キャスター、涙で回顧…“恩師”逸見政孝さんは「テレビの表現の天才」だった

スポーツ報知
安藤優子キャスター

 安藤優子キャスター(59)が9日放送のフジテレビ系「直撃!シンソウ坂上」(木曜・後9時)に出演。1993年12月にがんのため亡くなった元フジテレビのフリーアナウンサー・逸見政孝さん(享年48)への思いを番組MC・坂上忍(51)に明かした。

 安藤氏はフリーキャスターとして活躍していた1987年、フジテレビ系夕方のニュース番組「スーパータイム」で逸見さんと初めてタッグを組んだ。安藤氏が逸見さんから様々なことを学ぶ中、逸見さんは89年、フジテレビを退社。フリーに転身し、「スーパータイム」も卒業することになった。

 その際、花束を贈ったのは安藤氏だった。

 逸見さんと共演していた日々を振り返り、「テレビの表現の天才」と振り返った安藤氏。

 フリーになった逸見さんは、それまでの“固いイメージ”を払拭し次々とバラエティー番組に進出したが、初期の胃がんであることが分かり、1993年に1度目の手術。その際、世間に公表した病名は「十二指腸潰瘍」だった。

 手術後に、担当医師から家族に告げられたのは「初期のがんではなく、かなり悪性のもので5年生存率はかなり低い」という言葉。逸見さんは仕事復帰したが、3か月後に会見し、自身のがん闘病を公表。「戦ってきます」という言葉と共にカメラの前から姿を消し、胃を全て摘出する2度目の手術を受けた。術後の闘病生活の中で、家族以外唯一、面会をゆるされたのは安藤氏だったという。

 安藤氏は自身が購入したパジャマの差し入れ、フジテレビに送られてきたファンからの逸見への励ましの手紙を届け続けた。しかし逸見さんは、93年12月25日に永眠した。

 同27日に告別式が行われ、逸見さんの遺体を乗せた霊きゅう車が各テレビ局を回った。フジテレビに来た霊きゅう車のテレビリポートを行ったのは安藤氏だった。その時のことを「なんで私なんだろうと思った」と振り返った安藤氏。1分48秒の“魂のリポート”を行うも、原稿は用意していなかったそうで「その場に行って思ったことを言おうと思っていた」と明かした。

 安藤氏は最後に「テレビって本当にその人を映す。逸見さんに改めて気付かせてもらいました。テレビに出てくる逸見さんは、本当にあのままの人でした」と淡々と話していた。

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